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超地球救済戦記!断罪王Ω〈オメガ〉~戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下の無職童貞ニートの俺が全員滅亡させる‼~

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第三百十七話 文化祭 その19

第三百十七話 文化祭 その19
『パブリックブレイク現象』とは。
ストレスの積み重ねによって、普通の社会人がある日、突然、発狂して怪物や異能者になってしまう現象の事である。
政府は、このパブリックブレイク現象で怪物もしくは、異能者になってしまった人間を、『パブリックモンスター』と命名した。

交通事故による記憶喪失で頭がおかしくなってしまったユメちゃん。
しかし、ユメちゃん新聞の制作と配布は無意味ではなかった。
これからはカナミさんが近所の人たちにユメちゃんのことを理解してもらえるように、ユメちゃん新聞を配って歩くそうだ。
周囲の人たちにユメちゃん新聞を通して、ユメちゃんのことを理解してもらうことによって、近隣住民や、ユメちゃんも、ユメちゃんの家族も、きっと今より生きやすくなるはずだ。
隣部屋の老人が帰ったあと、ユメちゃんの家のインターホンが鳴る。
カナミさんがドアを開けると、そこにはトオルさんの母親、つまりユメちゃんの祖母・ナオミが立っていた。
祖母は部屋に上るなり、ユメちゃんがクレヨンで壁に描いたイラスト↓を見てしまう。
『鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤
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「こ、これは↑は、いったいなんなの?」
祖母・ナオミの言葉にカナミさんは説明を始める。
「このイラストは、ユメが私やトオルさんを喜ばせようと書いてくれた絵なんです...」
「はっきり言ってこのイラストも、あなたの言っていることも意味不明だわ...やっぱり、トオルとあなたの結婚を許可したのは間違いだったのかもね...」
「そんな義母さん...」
「だって、そうでしょ、普通の子供はこんな意味不明なイラストは描きません、ユメちゃんがおかしくなってしまったのは、やっぱり母体であるあなたの体に原因があったんじゃないの?」
「それは違います、ユメがおかしくなってしまったのは、交通事故による記憶喪失が原因です!」
「それでカナミさん、ユメちゃんはいったい、いつ、まともな状態に戻るのかしら?」
「それはわかりません、でも、頭がおかしくても、おかしくなくても、ユメはユメです、どうか今のユメを否定するようなことだけは言わないでください、ユメは周りの人間の言い争いを聞くと、パニックになってしまうんです」
「なら、いっそのこと、パニックになったユメちゃんにパブリックモンスターになってもらって、PGS(パブリックガーディアンズ)に処刑してもらいましょう」
「そんなの、ひどすぎるわ!ユメはナオミさんの孫娘なのよ!」
「だって、このままだと、私の息子のトオルがかわいそうよ、毎日頑張って働いているのに、嫁と子供がこれじゃあ、いくらなんでも報われないわ...せいやぁッ!」
ナオミさんが孫娘であるユメちゃんの頬をひっぱたく。
突然、祖母に殴られたユメちゃんが大声で泣き始める。
俺はユメちゃんを殴る祖母を止めに入る。
「なにするんですか!やめてください!」
しかし、ユメちゃんの祖母・ナオミさんはユメちゃんを殴るのをやめない。
ユメちゃんを殴るナオミさんを、携帯の動画機能で撮ったカナミさんが、ナオミさんを脅迫する。
「今すぐ、ユメを殴るのをやめてください、でないと今すぐ警察に通報します!」
しかし、背後から襲いかかってきたトオルさんが、虐待の証拠動画が保存された携帯電話をカナミさんの手から奪い取り、スリッパをはいた両足で何度も携帯電話を踏みつける。
「これで、証拠隠滅完了だ!カナミには悪いが、ユメには強いストレスを与えてパブリックモンスターになってもらう、そしてPGSにユメを処刑してもらえば、俺は新しい女とやり直せるんだ‼」
虐待の証拠動画が保存されたカナミさんの携帯を破壊し終えたトオルさんが、ナオミさんと共に、協力プレイでユメちゃんに暴行を加える。
ナオミさんはビンタ。
トオルさんはユメちゃんの腹部を何度も蹴る。
醜い、あまりにも醜すぎる。
トオルさんもナオミさんも、自分たちの勝手な理想のを叶えるために、ユメちゃんを虐待して、意図的にパブリックモンスターにしようとしているのだ。
そして、パブリックモンスターになったユメちゃんをPGSに処刑させることで、自らの手は汚さない。
醜い、なんて醜いやつらなんだ。
俺は目の前の恐ろしい光景に呆然と立ち尽くすことしかできない。
そして、台所からリビングに戻ってきたカナミさんが泣きながら、ユメちゃんに暴行を繰り返すナオミさんとトオルさんに包丁を突きつける。
「これ以上、ユメをいじめるなら、あなた達には死んでもらいます!」
トオルさんが待ってましたとばかりに言い放つ。
「これで、正当防衛成立だな!なら容赦しないぜ!」
トオルさんが刃物を持ったカナミさんの顔を何度も殴る。
そして、ナオミさんがユメちゃんの頬をなんどもビンタする。
リビングを、ユメちゃんとカナミさんの鳴き声と、暴力の音が支配する。
そして、その地獄のようなメロディーを奏でているのは、他人同士ではなく、家族同士なのだ。
俺はこの醜い争いを止めるために、リビングに生命の断罪剣ライフセイバーを召喚する。
リビングの床に突き刺さった生命の断罪剣ライフセイバーが俺に語りかける。
『さぁ...ぬきなさい...!』
俺は生命の断罪剣ライフセイバーを床から引き抜く。
そして、まずライフセイバーの切っ先をユメちゃんに暴行を加えるナオミさんの首元に突きつける。
「今すぐ、ユメちゃんへの暴行をやめください」
首元に断罪剣ライフセイバーを突きつけられたナオミさんがユメちゃんをビンタするのをやめる。
そして次に、断罪剣ライフセイバーをカナミさんに暴行を加えるトオルさんの首元に突きつける。
「トオルさんもカナミさんへの暴行をやめてください。いいですか?俺の断罪剣ライフセイバーには、パブリックモンスターを人間に戻す力があります、なので、仮にユメちゃんがパブリックモンスターになっても、俺がユメちゃんを人間に戻します、そうすれば、あなたたち二人の計画は失敗します」
トオルさんが恐るおそる俺に尋ねる。
「き、君はいったい何者なんだ...!こんなことをして許されると思っているのか‼」
「それはこっちのセリフですよ!あまり俺を怒らせないでください、このライフセイバーが俺の怒りに反応して恐ろしい力を発動してしまうかもしれません、そうすれば、もう俺一人ではどうにもできません...」
そう、俺の憎しみに反応して、生命の断罪剣ライフセイバーが、死の断罪剣・漆黒のライフセイバーになってしまえば、暴走した俺はトオルさんやナオミさんだけでなく、ユメちゃんやカナミさんまで殺してしまうかもしれない。
生命を支配するだけでなく、生命体の死すら支配してしまう、生命の断罪剣ライフセイバー。
お前はいったい、なんなんだ。
次の瞬間、ユメちゃんの家の窓ガラスが一斉に割れる。
そして、俺の目の前にはPGSの戦士・霧原カイトが立っていた。
「どうしてカイトさんがここに...」
「僕はナオミという人物からメールで通報を受けて来ただけだ、突如出現したおかしな剣を持った男に襲われたとな、消去法でそんな剣を持ったものは断罪剣士以外に考えられない、だから僕が出動した...」
そうか、俺がトオルさんを断罪剣で脅迫していた隙に、ナオミさんがPGSに携帯のメール機能で通報していたのか。
「山神ムサシ、君はパブリックモンスターではなく、人間に断罪剣の刃を向けた、PGSとして僕は君の罪を見逃すわけにはいかない」
「ふざけるな!そうでもしなければ、ユメちゃんとカナミさんを、ナオミさんとトオルさんから守ることが出来なかったんだ!突然、現れて好き勝手言ってじゃねぇぞ!」
「仮に君の言っていることが正しくても、工藤リンカの報告が正しければ、君の断罪剣ライフセイバーの力はあまりにも危険すぎる、このまま放っておくわけにはいかない...」
「バカなこと言ってんじゃねぇ!俺の怒りと憎しみに反応して、ライフセイバーがまた黒くなれば、黒いパブリックブレイカーで人類が滅びるかもしれないんだぞ!」

次回予告 文化祭 その20 
 

 
後書き
次回もお楽しみに 
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