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星河の覇皇

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第八十三部第五章 謎の兵器の正体その三十四

「今の二倍はです」
「必要とですか」
「認識していますので」
 それが為にというのだ。
「その様にです」
「連合全体で、ですか」
「提唱される様にです」
「動かれますか」
「各国の権利も重要ですね」
「はい」
 それはとだ、八条は即答で答えた。
「連合は構成国による連合です」
「左様ですね」
「だからこその連合です」
 この国名になっているというのだ、正確な名称は星間国家連合という。
「そのことはです」
「言うまでもないですね」
「はい」
 まさにというのだ。
「このことは」
「左様ですね」
「それで、ですね」
「私も申し上げるのです」
 議員はその鮎を食べつつ八条に話した。
「今こうして」
「左様ですか」
「そして」
 今度は野菜の天婦羅に箸をやった、茄子や薩摩芋、蓮根等がある。
「必ずです」
「各国軍の増強をですか」
「提唱します、多くて十個艦隊では」
「中央政府軍があろうとも」
「国家にもよりますが」
「国防に不安を感じるので」
 実は軍事面での各国の権限の確保と拡大が真意だ、しかし議員はその本音を隠してそのうえで話すのだ。
「ですから」
「それで、ですか」
「提唱します」
「あくまで、ですね」
「はい」
 実際にあくまでというのだ。
「そうしていきます」
「そうですか、ではこのお話はこれからもですね」
「していきましょう、とはいっても私もです」
 議員は飲みつつ笑って述べた。
「今は地球に来ていますが」
「それでもですね」
「日本の議員なので」
「日本においてですね」
「いることが常です」 
 今回はたまたまだというのだ。
「ですから」
「こうして私とお話することは」
「長官が来日された時は別ですが」
 その時はというのだ。
「しかしです」
「普段はですね」
「日本にいてです」
 そうしてというのだ。
「日本の為に働いています」
「日本市民の為に」
「少なくともそのつもりです」
 このことは本音だ、この議員は分権派という立場から日本のことを考え市民の為に働いている。少なくとも大戦後の日本の野党の議員達の様な党利党略や個人のエゴの為にのみ動く様な政治家ではない。
「私も」
「だからですか」
「はい、普段はです」
「日本におられて」
「日本全土を動き回っています」
 日本の議員として、というのだ。 
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