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ドリトル先生と山椒魚

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第十幕その六

「そして日本もだよ」
「問題があるにしても」
「それでもだね」
「よくなっていってるよね」
「少しずつでも」
「むしろずっと悪いことをしていた巨人が負ける姿を見てだよ」
 そうしてというのです。
「皆元気が出て頑張っているね」
「そうだよね」
「皆巨人が負けて嬉しいよね」
「その負ける姿を見て元気が出て」
「お仕事もお勉強も頑張って」
「遊びだって元気だしね」
 それでというのです。
「日本はむしろ元気になってるね」
「巨人が弱い方がね」
「日本はよくなっているよ」
「やっぱり巨人は弱い方がいいわ」
「その方がずっとね」
「昨日はヤクルトに完全試合で負けたけれど」
 巨人はというのです。
「三試合連続完封負けでエラーは三試合で十もあったよ」
「いいところないね」
「本当に何もかもが駄目ね」
「弱いね、巨人」
「誰でも謙虚さを忘れたらいけないね」
 先生は心から思いました。
「驕る平家じゃなくて」
「今は巨人だね」
「驕る巨人は久しからず」
「今はそうだね」
「そう言っていいね」
「全くだよ、巨人はこれからずっと最下位だよ」
 先生は断言しました。
「何しろフロントは野球を全くわかってなくて」
「もう何もしない」
「そうした状況だからね」
「経営放り投げてるも同然で」
「昔よくやった補強もしないし」
「ストーパーの助っ人の人の防御率は二十五点台だったしね」
 そうした成績だったというのです。
「バッターの人は四番でもね」
「あれだよね、打率一割九分で」
「ホームラン三本でね」
「打点今は七点」
「全然打たないわね」
「チャンスはからっきしで」
「左ピッチャーの打率は一割切るっていう」
 そうした選手だとです、先生も言います。
「ある意味凄い選手だね」
「態度も悪くて」
「発言も大概よね」
「そちらでも評判悪いし」
「酷い助っ人だね」
「そうした人しか来ない様なね」
 そうしたというのです。
「酷いチームになっているんだ」
「いい場所にはいい人が集まって」
「悪い場所には悪い人が集まる」
「花には蝶が寄る」
「そして汚物には害虫がたかるって言うしね」
「そうだよ、阪神はいいチームになったからね」
 かつての暗黒時代を乗り越えて、です。
「だからだよ」
「雰囲気も最高だし」
「明るく溌剌としていて」
「六甲おろしの歌詞そのままのね」
「蒼天駆ける日輪の如し」
「本当に明るくて爽やかなチームだよ」
「それでいて愛嬌もあってね」 
 先生は笑ってお話しました。 
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