夜勤族の妄想物語 4.異世界ほのぼの日記2~異世界でも夜勤になったので堂々と昼呑みします~
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㉙
前書き
真希子を歓迎するナルリス。
-㉙ 初対面-
新たに真希子を副店長として雇う事になったナルリスは、貝塚財閥の筆頭株主を歓迎して自らシャンパンを注いだ。偶然なのだが、この日お店を昼までの営業にしていたので仕事は終わっている状態だったから・・・。
ナルリス「私もご一緒させて頂けませんか、副店長。」
真希子「真希子って呼んで下さい。」
真希子は何故かまんざらでもない表情をしている、かなり顔を赤くしていると思ったら知らぬ間にメイクを直していたのだ。
結愛「おば様、貴女人妻なんですから!!」
真希子「何言ってんのかねこの子は、私はいつも通りにしているんだよ。」
その掛け合いを聞いたナルリスが2人は親戚同士なのかと渚に聞くと・・・。
渚「お決まりの件なのかね・・・、真希子は私の古い友人で貝塚財閥の・・・うぶっ!!」
真希子「私はただのおばちゃんですよ、店長。」
どうして真希子が渚の言葉を遮ったのか分からなかったが、鼻まで押さえてしまっている真希子の力が強すぎて渚は窒息寸前だ。
渚が苦しそうな表情で腕を何回もタップしたので真希子は思わず手を離した。
渚「ぷはっ!!何するんだい、死にかけたじゃないか!!」
すると真希子は耳打ちでぼそぼそと話し始めた。
真希子「貝塚財閥の筆頭株主なんてバレたら雇って貰えないかもしれないじゃないか、暫くの間は秘密にしておこうと思うんだよ。」
結愛「おば様、その心配はありませんわ。」
小声で話したはずなのに何故返事が出来たのかが分からなくなっている真希子。
真希子「あんた、地獄耳なのかい?!それに何で心配する必要がないのさ?!」
すると真希子にとって聞き覚えのある女性の声が聞こえた。そう、この世界に来るきっかけとなったあの声だ。
女性「私も働いているからだよ、真希子さん。」
真希子が声の方を振り向くと青い目をした女性がこちらを向いていた。
真希子「あんたが・・・、まさか・・・。」
そう、この世界での貝塚財閥の筆頭株主であるドワーフのネスタ林田だ。電話で話した事はあるが会うのは初めてだから少し緊張した。
真希子「あ・・・、貴女がネスタさんかい?いつか会えたらって思っていたんだよ。」
ネスタ「あたしもさ、久しく連絡が出来なかったからどうした物かと心配していてね。無事みたいで良かった。」
レストランのオーナーシェフはこの光景を見て混乱している。
ナルリス「ネスタさん、どういう事ですか?それにお店は?」
ネスタ「この真希子さんはね、光ちゃんと同じ転生者なんだけどね。こっちの世界に来る前から『通信』で話していたんだよ、会えて嬉しかったさね。店はあたしらでもう閉めてあるよ。」
結愛「師匠とおば様にそんな繋がりがあったなんて・・・、そう言えば2人共うちの筆頭株主だもんね。十分あり得る話か。」
ナルリスは今の結愛の言葉を聞き逃せなかった、かなりの大物と言える投資家を2人も雇うだなんて・・・。
ナルリス「た、た、大変失礼いたしました!!」
真希子「店長、顔を上げて下さいよ。」
ネスタ「そうだよナル君、気にしないでおくれ。私らはただの店員さね。」
ナルリス「一応・・・、真希子さんは副店長です。ご本人の家庭料理をメニューに加える事になりましたので。」
ネスタは数秒程考えるとその場に倒れ込んでしまった。
後書き
真希子が上司・・・。
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