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夜勤族の妄想物語 4.異世界ほのぼの日記2~異世界でも夜勤になったので堂々と昼呑みします~

作者:佐行 院
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前書き
 やはり・・・、あの人だ。 

 

-㉕ またもや社長登場-

 『念話』を使用出来て自分の事を「俺」と呼ぶ女性は自分達の知り合いの中では1人しか思い浮かばないので、光は迷う事無くその人を誘う事にした。

光(念話)「結愛さん・・・、来ます?場所は分かりますか?」
結愛(念話)「えっとね・・・、何とかします。」
光(念話)「「何とか」って・・・、なるもんなんですか?」
結愛「なりました。」

 突如その場に出現した結愛に人魚は驚愕しすぎて気絶しかけていた、いきなりやって来たこの人は誰なんだろうと深く考え込みすぎてしまいそうだ。
ピューアが「3人は冷静になっているので多分知り合いなんだろうな、それにしても服装が高そうな物に見えるな」と考えていた時だ。

渚「ああ、ピューアちゃんは初めてだったね。この人は貝塚結愛さん、バルファイ王国にある魔学校の理事長で貝塚財閥の社長さんだよ。」
ピューア「そ・・・、そんなとんでもなく凄い人が何でここに?」
光「というか何でこの場所がすぐに分かったんですか?」
好美「すみません・・・、私です。」

 先日作ったばかりの『探知』をさり気なく使用し『瞬間移動』で連れて来たのだ。

渚「そうだったのかい。それにしても社長さん、仕事中じゃなかったのかい?」
結愛「「結愛」でいいですよ、明後日まで有給休暇を取得したんです。たまには連休で休まないとね。」

 結愛は社長らしくずっとかしこまった様子だったのだが、友人になったばかりの好美を見つけた瞬間に「あの性格」に変わってしまった。

好美「それで結愛、何か呑む?」
結愛「おう、好美!!生中1丁!!」
好美「何処にビアサーバーがあんのよ、缶ビールしかないよ。」

 好美が『転送』で出したビールを渡すと、貝塚財閥の社長は勢いよく一気に煽った。美味そうに呑む姿はどう見ても大企業の社長の物ではない。
それにしても手ぶらでいきなりやって来てただ酒を呑むつもりかと好美がじっと見ていたら、それを察した結愛が『アイテムボックス』から何かを取り出し始めた。

結愛「そうだ好美、ただで呑んでばっかじゃ悪いから手土産があるんだよ。これ皆で食わねぇか?おっと何か引っかかってんな・・・、こうやってっと・・・、よし取れた取れた。いてっ!!」

 大きな肉の塊を引っ張り出した結愛は思わず尻もちをついてしまった、取り出した物は20kgはありそうな大きな塊だ。

好美「結愛、この大きな肉は何?」
結愛「お前の名前と同じ「クラ下」、肩ロースだよ。早速整形していこう。」

 まだ泥酔ではない内にとネスタから教えて貰った技術をフル活用して肉に包丁を入れていく、その姿にピューアがほれぼれしていた。

結愛「あの・・・。」
ピューア「あ、すみません。私ピューア・チェルドって言います。社長の包丁さばきが凄くて。」
結愛「「結愛」で良いですよ、私この有給休暇の間は仕事を忘れようと思っているんで。」

 その証拠に整形を終えた肉を焼き始めてから数分後・・・。

結愛「アッハッハッハ・・・!!お前人魚(ニクシー)なのかよ!!足あんじゃん、全然人間じゃん!!」
ピューア「私だって苦労してんの、これだって結構魔力使うんだって!!」
光「仲良くなるまで早すぎ・・・。」
結愛「光さんも呑みましょうよ、こっちこっち!!」

 いつの間にか焼酎にシフトしていた結愛は、ロック片手に他のメンバーに絡み酒を始めた。しかし皆呑んでいるから気にしていない。どちらかと言えばかかって来いと言ったところか。
 その結愛を横目に焼けたばかりの肩ロースとホッケ、そして知らぬ間にまた手に入れていた銀鱈の西京焼きを肴に渚が呑んでいる。
 そんな中、ピューアと好美はエレベーターで一旦下に降りていた。
 
 

 
後書き
 2人が下に降りた理由とは。 
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