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夜勤族の妄想物語 4.異世界ほのぼの日記2~異世界でも夜勤になったので堂々と昼呑みします~

作者:佐行 院
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前書き
 次は新鮮な生鮮商品が欲しい。 

 

-⑳ 生鮮食品の調達-

 ゲオルの店で入手した材料を『アイテムボックス』に入れその場を後にすると、肉は贔屓にしているいつもの肉屋で、魚は街中の屋台で、そして野菜類は光の家庭菜園で確保する事にした。
いつもお馴染みの肉屋に着く、実はこの肉屋に来たのには別の理由があった。シューゴによると店や屋台で使う叉焼等に使う肉をここで卸して貰っているらしく、新店でも使いたいのでその旨を伝えにも来ていたのだ。初めてこの店に来る好美にとって常連の光の存在は本当に助かる。
先日購入した牛肉もここで買ったので店主は光に対してかなり腰が低くなっていた。

店主「いらっしゃいま・・・、あら吉村様ではありませんか。今日はご予約を頂いていませんがいかが致しましょう。」

相変わらず皆には旧姓の吉村で呼ばれるなと呆れながら注文をしていく。

光「今日はこの角切り肉と鶏モモの切り身、それと霜降りカルビを1kgずつ頂けますか?」
店主「いつも御贔屓に有難うございます、吉村様の頼みならどんな無茶でも引き受けます。」

 この言葉に少しふざけた光は皆を誘い無茶ぶりをしてみた。

光「じゃあビールを30ケース。」
好美「私50インチのテレビ。」
渚「じゃあこちらの人魚(ニクシー)さんにエボⅢ1台。」

 肉以外の物を頼むと流石に無理と言われるだろうなと思った、特にピューアの転職祝いを楽に手に入れようとした渚が。しかし、本気になり過ぎた店主はまさかの行動に出た。

店主「早速買いに行ってきます、少々お待ちを!!」
4人「良いから良いから、ご自分の仕事をして下さい!!」

 やっと落ち着きを取り戻した店主は注文された商品を包みだした、光は商品を受け取ると唐突に切り出した。

光「そう言えばここって「暴徒」っていう拉麵屋にお肉を卸しているんですって?」
店主「そうですよ、シューゴさんに御贔屓にさせて頂いております。風の噂で聞いたのですが今度から「龍の鱗」と業務提携するそうですね。」
渚「それに当たって街にある中心の大きいビルの1階に新店を出す事になったんです、それでその新店の方でもお世話になろうかと。」
店主「それで今日はおか・・・、いや渚さんもいらっしゃるのですね。」

 ただ一見さんが2人がいるので尋ねてみる事にした。

店主「そう言えばこちらの方々は?この辺りでは見慣れない顔ですね。」
渚「先程お伝えした新店のオーナーとナイトマネージャーですよ。」
店主「これはこれは、私はこの肉屋の店主でライカンスロープ(ウェアウルフ)のケデールと申します。これからもお見知りおきを。」
渚「そう言えば結構長い付き合いだけどこの人の名前初めて聞いたね。」
ケデール「まぁ、あまりお会いしませんでしたから。」

 受け取った商品を好美の家の冷蔵庫に『転送』すると4人は店を後にした。
 次は野菜だ、光の家庭菜園で新鮮な物を採る。ただその時、少しトラブルになりかけた。遠くから男性の怒号が響いていたのだ。

男性「こら!!野菜泥棒め!!」
光「私だよ、仕事のし過ぎで嫁の顔も忘れたの?」

 そう、声の主は光の夫であるヴァンパイアのナルリスだった。レストランの材料を採りに来た折に4人に出くわしたらしい。

ナルリス「何だ、光だったのか。皆さんも失礼致しました。」
渚「私はここでも影が薄いのかい?」
ナルリス「お義母さんにも気づいて・・・、いたもん。」

 目線を逸らし気味にするナルリス。一先ず収穫を終えた4人は『アイテムボックス』に入れると街の屋台へと移動し、ピューアを中心に魚介類を選んで購入した。
 購入した材料を見渡した好美はとある料理を思い浮かべた。

好美「カレー・・・、ですか?」

 好美はカレー自体は好きなのだが、実は1つ心配事があった。
 
 

 
後書き
 好美の心配事とは。 
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