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神々の塔

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第十五話 道教の神々その十

「そうしたことを防ぐ」
「その為のもんやね」
「ほんま政教一致になるとな」
 この場合はというと。
「国はまとまるにしても」
「弾圧される人が出かねん」
「そやからな」
「やらんことやね」
「弾圧してええか」
 シェリルは言った。
「綾乃ちゃんは」
「それも星の人やとな」
「どうかとなるな」
「うち等の誰も別に宗教やイデオロギーに凝り固まってへんし」
「特にな」
「それはバチカンの子もやし」
 バチカン市国、この国からも八条学園に留学生が来ていてそしてこの世界にも星の者の一人としているのだ。
「ほんま特定の宗教やイデオロギーを国教とかにして」
「絶対にしてな」
「国家をまとめるものにしたら」
「確かに国はまとまる」
 シェリルはこのことは事実だと話した。
「そうなるわ」
「そやね」
「しかしな」 
 それでもと言うのだった。
「そのまとまるのから外れた」
「そうした宗教やイデオロギーの人達はやね」
「異分子とみなされてな」
 国家のというのだ。
「弾圧される」
「時として徹底的に」
「そうなってな」
「血生臭いことにもなるわ」
「凶悪犯を徹底的に処刑するのはええ」
 これはとだ、中里は言ってきた。
「それはな」
「そやね」
「しかしな」
 それでもと言うのだった。
「そんな宗教がちゃうとかな」
「それで血生臭いことはあかんわ」
「十字軍や異端審問とかやって」
 その血生臭い実例をだ、中里は出した。
「それで殺すのはな」
「絶対にあかんわ」
「やったらな」
「まして世界を救う人がやったら」
「言語道断や」
「その通りやね」 
 綾乃もそれはと答えた。
「まさに」
「そういうことやな」
 中里も思い言うことだった。
「人の道特にな」
「世界を救うとなると」
「絶対にやったらあかん」
「それで統治するんやったら」
「ほんまな」
 何と言ってもと言うのだった。 
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