| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

夢幻水滸伝

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二百九十五話 情報収集の結果その二

「悪いことは危ない橋でな」
「危ない橋を渡らずともですね」
「生活が出来るならそれでよし」
「そういうことですね」
「そや、それでや」
 こうしたことも考えてというのだ。
「ちゃんとな」
「産業の育成と発展もですね」
「しかと進めていきますね」
「そして国を豊かにし」
「雇用も確保しますね」
「そうするで」
 こう言うのだった。
「ええな」
「わかりました、ではです」
「我等もその様に働いていきます」
「エミリー様の下で」 
 官吏達はエミリーの考えがわかると笑顔になってだった。
 彼女の政策を実行する為に働いていった、するとだった。
 汚職の摘発や裏社会への対策も進み勢力圏内はより清潔となりかつ治安もよくなっていった。また農業や商業、工業や漁業とだ。 
 各産業を育成していったので国力は発展し治安もよくなった、それでだった。
 そのことを聞いた州の街や村で降るものが増えた、エミリーはこのことについて首に話した。
「いや、善政を敷くとな」
「それを見てですね」
「降る勢力も増えるわ」
「まさか勢力圏内にもです」
 首はエミリーに話した、今は彼女のすぐ傍に浮かんでそこにいる。見ればエミリーは今もフィラデルフィアの自身の執務室にいる。
「工作員を潜入させるとは」
「案外人の目の視界は狭いもんや」
「見えるものは」
「そやから多くの目をな」
「隅から隅まで、ですか」
「放つことがな」
 それがというのだ。
「大事やねん」
「一対の目では足りないと」
「ああ、何対もな」
 それだけというのだ。
「出すことや」
「そうして見ていくのですね」
「隅から隅までな」
「そうして全てを見て」
「そこからや」
 さらにというのだ。
「分析してどないするか」
「それが大事ですね」
「そや、それでや」
「勢力圏内もそうして」
「他勢力もな」
「そうしていますね」
「ああ、後な」
「後?」
「そろそろ他の州のこともな」
 こちらのこともだ、エミリーは話した。
「見ていこか」
「そういえばです」
 首は主の今の話に眉を動かしてから述べた。
「ニューヨークのメルヴィル様がです」
「日の出の勢いで勢力を拡大させてるな」
「他の方々も」
「特にバージニア州のや」
「ホーソーン様ですか」
「あの子がどんどんな」
 最近とだ、エミリーは首に話した。
「勢力を拡大させてる」
「だからですね」
「あの子のことをな」
「見ていきますか」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧