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その小さな女の子のことが気になってしまったんだが、どう接していけばいいんだろう

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11-6

 結局、僕は、優柔不断なのだ。彼女が乗ってきた赤い車体を運転して、国道を走って山沿いにある派手な建物に乗り入れて行った。

 罪悪感のようなものもあったが、何にも悪いことをしている訳じゃあない、昔の彼女が望んでいることなんだと自己弁護をしながら・・。それに、このところ、ななのちゃんの姿を見せつけられていた僕は・・・正直なところ欲望を押さえきれない部分もあったのだ。

 先に、風呂に入るかいと言う僕に、首を振って服を脱ぎだして、僕も脱いでいったのだ。そして、ショーツだけになって僕に抱きついてきた。昔と違って、派手なレースで縁取りされたものだった。お互いの唇をむさぼるようにして・・・まだ、張りのある彼女の白い体躯からは、好い香りがしてきた。懐かしい彼女の柔らかさに僕も夢中になって、昔を思い出したのか、忘れられない想い出にしようとしているのか、彼女も狂ったように僕にしがみついてきていたのだ。お互い空いた時間を埋めるように求めあっていった。

「どうして 私達 別れてしまったのかしら 嫌いになったわけじゃぁ無かったのに・・」と、ベッドの僕の腕の中で彼女はつぶやいていた。

「・・・あの時 僕は・・ まだ 就職も決まってなかったし 将来に不安を感じていたんだ だから 静香に はっきりと言えなかった 一緒に居ようと すまなかった 決心が足りなかったんだ」

「それでも・・ 私は 良かったのに・・ 言ってくれていれば・・何にも言ってくれなかったから・・ 私 後悔してたのよ どうして・・って」

「もう 遅いよ ふたりとも・・ あの時は、若すぎたのかなー それとも もともと 結ばれる運命に無かったのカナ」

「そうなのかなー ねぇ 時々 こうやって・・・会ってほしい」

「それは 出来ないよ 静香は人妻になるんだし・・」

「そうよ・・・ ・・・秀は危険なことはしないよね 変わらないわ 昔から・・ でも、そんなとこ好きだったわ でも ありがとう 最後に抱いてくれて・・ 今日のこと 秀との想い出を・・ずーと 大切にするね」と、静香は涙が・・・僕は、思わず、抱きしめていた。

 そして、お風呂でお互いの身体を丁寧に洗って、僕達は近くの駅で別れたのだ。

 翌日の朝、ななのちゃんが飛び込んできて、寝ている僕の上に覆いかぶさってきて

「起きろー 朝だ 朝だぁー うっ 待ってっ いつもと 違う石鹸の香りがする 変えたの?」

「えー センターのかな 昨日 センターでシャワーしたきりだからー」

「ふーん なんか 怪しいネ 私の眼を見れる? つばきちゃんと入ったりしたの?」

「バカ ななの ホッペ やっぱり へこんできてるよ」

「うふふっ ねぇ 一緒に お風呂入るのって 私とだよー このピチピチとした肉体を最初に見れる男は君だ! 予約しとかなくて良い?」

「あのなー・・・ななの 熱あるのか? あぁ いつになるのカナ・・ もう、わかったからー 暑いからヨ もう 降りてくれよー」と、ななのちゃんのおでこを指ではじいていた。

 この可愛い娘を、僕はどうしたらいいのかと戸惑うばかりなのだ。 
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