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X ーthe another storyー

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第十四話 添星その二

「あんたからは」
「そうですか」
「ああ、ただ俺達と一緒になるとな」
「地の龍にですね」
「そうなったらな」
 その時はというのだ。
「いいな」
「はい、人間をですね」
「滅ぼす」
「そして俺の場合は」
 封真は真剣な顔になって述べた。
「妹を」
「まさか妹さんを」
「いえ、それはしません」
 強い声での返事だった。
「そう誓いましたから」
「だからか」
「それはです」
 断じてというのだ。
「誓って」
「ならそうしてくれ、例え人間を滅ぼすことになってもな」
「そのうえで地球を救おうとも」
「惨いことはしないことだ」
 草薙は切実な顔で述べた。
「人間を滅ぼすことが罪でもな」
「それでもですね」
「罪にも色々あるだろ」
 こう封真に言うのだった。
「それでな」
「惨い罪はですか」
「しない方がいいだろ」
「だからですね」
「ああ、あんたもな」
「妹を殺すつもりがないなら」
「その気持ちを貫いてくれ」
 封真に強い声で話した。
「いいな」
「そうなる様にします」
「頼むな」
「はい、本当に」
「そういうことでな、じゃあまたな」
「お会いしますね」
「そうなるな、けれどな」 
 それでもとだ、草薙は封真にこうも話した。
「俺は出来ることならな」
「わかります、貴方は人間は嫌いでないですね」
「ああ、他の生きもの達もな」 
 その全てをというのだ。
「だから自衛官になったしな」
「護る為に」
「自衛官も軍人でな」
 この仕事にあってというのだ。
「それでな」
「そのうえで、ですね」
「戦いだってな」 
 これもというのだ。
「護る為なんだよ」
「祖国とですね」
「そこにある命をな」
「そうですね」
「だから災害になったらな」 
 その時はというのだ。
「まさにだよ」
「真っ先にですね」
「出動するんだよ」
「そうですね」
「だから自衛官になったんだ」
 草薙は悲しい目になって話した。
「誰かを護りたくてな」
「それで、ですか」
「俺はこの通り身体が大きくてな」
 そしてというのだ。 
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