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プロパンガス爆発リア充しろ【完結】

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過去と未来をつなぐ架け橋

「……あれ、これ、どうしたの」
少女の手が止まった。男の胸は金属製だった。「ああ、ロボットなんだ」
「ロボット? うそ、本物みたい」「本当だよ。触ってみれば分かる」
少女は恐る恐る手を伸ばして男に触れた。金属の冷たい感触が伝わってきた。
「うわ、硬い」
「うん。だから、ロボット人間ハチローだよ」「すげぇ、本物のサイボーグだ」
少女は驚きの表情で男の身体を見回した。
「ところで、真紀さんは、どうして僕がロボットだって知っているの」
「それは、秘密」
「えっと、教えてくれないの? じゃ僕が答えてあげる。真紀さんもロボットなんだ」「当たり。わたしも、あなたと同じロボット」
「そっか。ということは、やっぱり僕は真紀さんのご主人様のところに行けば良いのかな」
「ううん。違うの。わたしは、あなたのパートナーとして作られたの」
「へぇ、そうだったのか」
「ねぇ、それよりさ、早く続きをやろうよ」
「そうだね。せっかくだし、楽しまないと。ちなみにさ、真紀さんは処女なの」
「うん。そうだけど」
「へぇ、意外と可愛いのに」
「ロボット二体で三万円だよ。今ならガソリンもついてるよ。お安くしとくよ」
「いや、そういうのは間に合ってるから」
「ちぇっ、残念。あ、それとさ、この子、真紀っていう名前があるの。真紀って呼んであげてくれると嬉しいな」
「へぇ、いい名前じゃないか。真紀ちゃん、よろしくね」
「はい、こちらこそ」
「それじゃ、真紀ちゃんは、ここで待っていてね」
「はい、分かりました」
少女は笑顔で返事をした。
「へへへ、それじゃ、行こうぜ」
「おう」
そこにテロリストが乱入してきた。バババババ。真紀が機関銃でハチの巣にされた。「きゃああああああああ!」
「真紀ちゃ―――ん!」
「ひゃはははははは! 俺らに逆らう奴は皆殺しだ!」
「ちくしょう、よくも真紀ちゃんを!」
男は拳銃を手に取った。しかし、テロリストの一人に銃床を蹴り飛ばされた。ガチャンと大きな音がして銃身が宙を舞った。
「く、くそ!」
男の顔が絶望に染まる。だが、まだ諦めたわけではない。男は隠し持っていた特殊警棒を振りかざした。そして、目の前の男に襲いかかろうとした。「おっと、あぶねえ。こいつは没収させてもらおうか」
男が振り下ろそうとした特殊警棒は空を切った。代わりに、男は背後から羽交い締めにされていた。
「は、離せ! この、変態!」
男は抵抗するが拘束はびくともしない。「へへ、元気がいいじゃねーか。そんなお前には特別コースを用意してやるぜ」
その瞬間、バシンという鋭い音とともに男の悲鳴が響き渡った。
「あぎゃああ!」
どうやら、背中を鞭で打たれたらしい。そして、間髪入れずに第二撃、第三撃が放たれていく。
「ほれ、そら、もっと泣き叫べ」
「あ、ああ……」
男は涙を流しながら苦痛に耐えていた。
「へへ、なかなか強情な野郎だ。気に入ったぞ」
テロリストたちは笑い声を上げた。すると、別の部屋で拷問を眺めていた少女が駆け寄ってきた。
彼女は男の様子を見ると心配そうな顔で尋ねた。
「私はもうお店に帰らなくちゃいけないけど。デリヘルの延長料金払いますか?」彼女の問いかけに対して、男は大きく首を横に振った。
少女はその反応を見て安堵の笑みを浮かべた。そして、男たちに指示を出した。
すると、彼らは懐からリモコンのようなものを取り出し、ボタンを押した。
次の瞬間、男の全身が輝きはじめた。
同時に彼の体に異変が生じた。まず最初に変化が現れたのは彼の肌の色だった。みるみると色が抜けていき、白磁のように真っ白い色へと変わっていった。
続いて、髪の毛に変化が起こった。まるで脱毛するように頭皮へ吸い込まれていった。そして、あっというまに、ツルツルのスキンヘッドになってしまった。さらに、手足は枯れ木のように萎び、しわしわになって骨が浮き上がっていた。そして、最後に、鼻と口が消えてしまった。目と耳と穴だけがぽっかりと残った。そして、ついに、彼はミイラになった。
その様子を見届けた少女は、どこか寂しげな様子だった。
すると、彼女の耳に聞き慣れない機械音声が響いてきた。
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