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里親になるということは

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第一章

                里親になるということは
 岡山で天理教の教会長をしている高田彰信と澄江の夫婦はお互い四十を過ぎて子供がいない、それでだった。
 夫は妻にだ、考える顔で提案した。
「他の教会から養子さんを迎えるか里親になってな」
「その子供に教会を継いでもらうのね」
「教会も後継者が必要だからな」
 夫はこの現実を話した、細面で楚々とした外見で黒髪を短くして大きなはっきりした目と小さな唇を持つ一五二程の妻に対してだ。
 彼は丸い二重の目とひょっとこの様な口に色黒のやや細面で黒髪を右で分けている一七五位のやや腹が出た体格である、その彼が言うのだった。
「それでな」
「そうね、それだとね」
 妻は夫の提案を受けて言った。
「里親になりましょう」
「施設にいる孤児の子を引き取ってか」
「ええ、そしてね」
 そのうえでというのだ。
「私達が親になって」
「その子には家庭の温もりもか」
「知ってもらいましょう」
「そうしたことをすることも神様のだな」
「思し召しでしょうし」
「そうだな、じゃあそうするか」
 考えてからだ、夫は妻に答えた。
「じゃあ早速な」
「手続きしましょう」
「それでうちの教会に来てもらって」
「子供になってもらってね」
 自分達のというのだ。
「それで教会もね」
「継いでもらうか」
「その子がいいって言ったらね」
 こう話してだった。
 二人は施設から身寄りのない子供拓哉といったあどけない顔立ちで色白で黒髪を短くしている彼をだった。
 自分達の子供に迎えた、拓哉は教会に来た時まだ五歳であり知っていることは僅かであった。だが。
 夫婦はその彼に自分達が知っている全てのことを教えて慈しみ育てていった、すると彼はすくすくと育ってだった。 
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