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新オズのカボチャ頭のジャック

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第七幕その四

「クリーム西瓜の味ね」
「中身も紫の西瓜もあるわよ」 
 オズマも西瓜を食べています、そのうえでのお言葉です。
「ちゃんとね」
「それぞれの国の色の西瓜ですね」
「それもありますね」
「こうしたクリーム西瓜もあれば」
「そうした西瓜もあるんですね」
「ギリキンには」
「マンチキン、ウィンキー、カドリング、エメラルドの都にもあって」
 それぞれの国にというのです。
「それでよ」
「それぞれの色ですね」
「他の食べものと同じで」
「そうした色の西瓜もあるんですね」
「中身もそれぞれの色の」
「そうなんですね」
「そうよ、ただウィンキーだとね」 
 この国ではどうかといいますと。
「クリーム西瓜は黄色くてね」
「ウィンキーの西瓜も黄色くて」
「ちょっとわからないですね」
「どっちがどっちか」
「同じ黄色ですから」
「わからないですね」
「ウィンキーの中身も黄色い西瓜は濃い黄色なの」
 そうなっているというのです。
「これがね」
「黄色と言ってもそれぞれで」
「クリーム西瓜の黄色もあって」
「ウィンキーの西瓜の黄色もある」
「そういうことですね」
「黄色と言ってもそれぞれで」
「そうよ、黄色と言っても」
 一口にその色だと言ってもというのです。
「色々よ、それは青も赤も紫も緑もでしょ」
「そうですね」
「どの色もそれぞれですね」
「一口にそう言っても」
「それぞれ数えきれないだけの色がありますね」
「そうよ、だからそれで見分けるのよ」
 ギリキンではというのです。
「オズの国の皆はね」
「そういえばです」
 ここで恵梨香が言いました。
「オズの国では皆色がわかりますね」
「はっきりとね」
「外の世界では犬や猫は色がわからないですが」
「哺乳類で色がわかるのは人間とお猿さんだけというのはね」
「けれどオズの国では」
 この国ではどうかといいますと。
「どの生きものもですね」
「そうよ、色がわかるのよ」
「そうですね」
「だからトトやエリカもね」
 犬や猫である彼等もというのです。
「いつも何色か言うでしょ」
「そうですよね」
「オズの生きものは喋ることが出来て」
 そしてというのです。
「色もね」
「わかるんですね」
「私達と同じ様にね」
「そこも外の世界と違いますね」
「だからこのギリキンでも」
 今自分達がいるこの国にいてもというのです。
「はっきりとね」
「色々な紫があるとですね」
「わかるのよ、あとテレビだけれど」 
 オズマはこちらのお話もしました。
「オズの国では最初からカラーだったわ」
「昔のテレビは白黒だったそうですね」
「恵梨香達は白黒テレビは知らないわね」
「私達の学校は世界中から人が来ていますが」
 それでもというのです。 
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