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夜勤族の妄想物語 4.異世界ほのぼの日記2~異世界でも夜勤になったので堂々と昼呑みします~

作者:佐行 院
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前書き
 噂をすれば影。 

 

-③ 神の存在~あ、ありがたや・・・。~-

 好美は目の前で展開される異次元の話に少し動揺していた、未だに神の存在を信じ切れていない。そんな好美をよそに光と渚は説明を続けた。

渚「自分の葬式の映像を見せられたり「応相談だけど、希望に合わせて世界を作り替えてやる」とか「たまに様子を見に来る」とも言われるね。」
光「それにきっと貴女も『作成』っていう凄く便利なスキルを渡されると思うから、後でまた説明するね。」
渚「転生者のいつもの件っぽいからこっちの世界の人には「儀式」とか「恒例のイベント」って呼ばれているよね、多分そろそろじゃないかな。」

 すると3人の耳に声が流れ込んできた。

声「こらこら、全て聞こえているぞ。「恒例のイベント」とは何だね。それと私の台詞を取るでない、お決まりの物を全て。でもちゃんとこの子にも例のスキルは与えるし相談に応じるつもりだ。倉下好美と言ったな、来なさい。」

 すると目の前が真っ暗になり好美は倒れ込んでしまった。目が覚めると目の前に顎鬚を蓄えた老人が1人、杖を片手に待ち構えていた。

好美「貴方が・・・、神様?」
神「そうだ、私が神だ。ただ今から言おうとしていた台詞を全部言われてしもうた上にネタバレもされとる、あいつらめ・・・。」

 好美は一先ず気になっている事を1つずつ片付ける事にした、最初は日本での自分の現在だ。

好美「私の葬式って?」
神「お前さんは黒野とかいう先輩の目の前で落下して、後頭部を強打。そのまま帰らぬ人にという事になっておる。正直私からすれば君の映像は見るに堪えない、どうしようか。」
好美「やめておきます、何か怖いので。」

 神が杖の先を好美に向けた瞬間、眩しい光が瞬いた。その光が消えた瞬間、好美の体の周りを光が包んで急に自分が強くなっていくのを感じさせていた。
 改めて神からの説明を受け、言われた通り両手を前に出しステータス画面を出した。スキルの所に『作成』と書かれている。

神「右手を出して欲しい物を念じるんだ、出来るだけ強くだぞ。」

 説明した通り右手を出して「バランス栄養食」と念じてみた、その瞬間お馴染みの小箱が現れた。
 それを見た瞬間、目の前の神が呟いた。

神「光の奴もその箱を出しておったな、どうしてなんだ。」
好美「お腹空いてたから、以上。」
神「立派だ、それ以上の理由はないわな。」

 好美が栄養食を食べ終えると改まった感じで神が質問してきた。

神「最後に何か相談事は無いか?」
好美「あの・・・、私夜勤族なんですけど。昼夜逆転生活でも大丈夫ですかね。」

 そう聞くと神は頭を掻き、顎鬚を撫でて悩んでいた。

神「そうか・・・、そう言えばこの世界には日本で言う「コンビニ」や「24時間営業の店」とやらがまだ無いからな。何とかしよう、後は好きな様にしてみなさい。」
好美「分かりました・・・、今何時ですか?」
神「昼の12時頃だな、どうした。」
好美「いや、個人的な事なのでお気になさらず。」
神「そうか、じゃあたまに様子を見に来るから元気でやれよ。」

 目が覚めると好美を光と渚が優しく迎えてくれた。光が『自動翻訳』を再起動して昼食を取った後、3人で街に向かいこの世界についてのある程度の説明を受けた。ただ、「あの件」を残して。2人にショッピングに誘われた好美は大問題が1つあったので相談した。

好美「あの・・・、私この世界のお金持って無いんです・・・。」

 不安そうな好美を連れてリッチのゲオルが経営する雑貨屋のATMへと案内した。

好美「1京円・・・、嘘でしょ・・・。バタン!!」
 
 

 
後書き
 お決まりの件。 
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