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夢幻水滸伝

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第二百九十三話 リンチバーグの野戦その一

                第二百九十三話  リンチバーグの野戦
 エミリーはホーソーンと共にリンチバーグの空港にいた、そこに集結している複葉機達を見てそのうえでホーソーンに話した。
「飛行機もな」
「総動員でな」
「動ける機体はな」
 それこそと言うのだった。
「全部な」
「出撃させるな」
「そうするで、けどな」 
 難しい顔でだ、エミリーは言った。
「やっぱり複葉機は単葉機に勝てんな」
「それな、わいも通関した」
 ホーソーンは苦い顔で応えた。
「実際に戦ってな」
「予想はしてたけどな」
「予想以上にな」
「不利やったな」
「てんで勝負にならんかった」
「ばたばた落とされたな」
「速度も装備もちゃうからな」
 その為にというのだ。
「まして相手の方がな」
「ああ、数も多いしな」
「倍以上な」
「もう全くや」
「尚武にならんかったな」
「天候がちょっと悪いと出撃出来んし」
「コクピットが丸出しの分な」
 複葉機の様にキャノピーで覆われていないからだというのだ、これもまた複葉機の特徴であるのだ。
「それでな」
「雨にも風にも弱い」
「飛べる高度も低い」
「そやからな」
「勝負にならんかったな」
「全くな」
 それこそとだ、エミリーは言った。
「正直言って」
「ここまでやられた要因の一つやな」
「ああ、しかしな」
 それでもとだ、エミリーはホーソーンに話した。
「戦力は何でもな」
「使わんとな」
「使える戦力は全部使って勝つ」
「それが戦やからな」
「今回もな」 
 今も複葉機達を見て話した、空港に並んで集結していて命令があれば今にも全機出撃出来る風になっている。
「出撃してもらう」
「そうしてな」
「戦ってもらうわ」
「そやな」
「敵機の迎撃にな」
 それにというのだ。
「爆撃にな」
「活躍してもらうな」
「飛行船もな」
 こちらもというのだ。
「用いるで」
「そうして戦うな」
「今回もな、そしてな」
 ここでだ、エミリーは。
 自分達の傍に会った自動車かなりクラシックなそれこそフォード社が大量生産に入る前の様なものに目を向けてだった。
 ホーソーンに乗ろうと言って二人で乗ってだった。
 前線に移動した、そしてそこでまた言った。見れば陸上部隊が集結している。
「戦車はな」
「回転砲塔のないな」
「一次大戦のもんや」
 見れば車体に左右のキャタピラがあるだけだ、車体の左右に機関銃が備えられている。
「大砲もな」
「その頃のレベルでな」
「正直言ってな」
「装備の質はな」
「かなり開いてる」
「ほんまにな」
「それで数も劣る」 
 陸上部隊のそれもというのだ。 
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