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その小さな女の子のことが気になってしまったんだが、どう接していけばいいんだろう

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9-6

 ななのちゃんの3学期も終わろうとしていた時、突然、僕の職場に来て僕を呼び出して

「見て シュウ」と、成績票みたいなものを見せてきた。そこには、学年の順位と各科目の成績が載っていた。生徒数の上に1の数字があった。

「ななの これって 学年でトップってことだろう? すごいなー 頑張ったなぁー」

「うふふっ 頑張ったでしょう リョウにも勝ったの 今日ね お母さんと学校に行って渡されたの だから、お母さんがシュウに見せといでって もう、お仕事に行ったけど」

「そう ななの この調子で良い高校を目指せよな」

「うーん その話は今度 ゆっくりネ」

「そうかー でも、なんか ご褒美しなきゃーな」

「いいの そんなの シュウの愛があれば」と、制服のスカートを翻して帰って行った。

 事務所の中から、その様子を見ていたのだろう つばきちゃんが

「先輩 やっぱり ななのちゃんって・・先輩の・・なんですか? ふたり楽しそう」

「何言ってんだよー 知り合いの娘さんなだけ」

「知り合いって あのきれいな人でしょう? キリタニミレイに似ている人 どっちも 怪しいなぁー」

「バカ」と、僕はグラウドの見回りに向かった。

 サッカークラブの方は、今の2年生が最上級生になるので、新しく リョウと言う子がキャプテンに、そして、ななのちゃんが副ということになっていた。ずーと、成績でリョウという子に勝てないと言っていたけど、ななのちゃんもはしゃいでいたのだろうと、だけど、やっぱり高校のことははぐらかしていたなと思案しながらグラウンドの植え込みを点検していたのだ。  
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