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ビンドポピアス世界線破却同盟①真実を知る覚悟があるなら、今ここで私と共に。失うものはあるかもしれないが、それでも進むべき道はある。闇を超えて、未来をつかめ―。

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洗脳

ソフィアを視界の端で捉えながら真横に飛ぶと、その瞬間、真也がいた場所へと光条が落ちていく。それは先ほど龍が放ったものと同じ光線だった。真也はそれを横目に追いながら地面を転がって避けつつ起き上がると再び走り出した。
真也は自分が何から逃げているのかを理解していなかった。それでも体が、心が動くまま、ただ逃げた。
そんな時だ。急にあたりが暗くなり始めた。空を見上げると、太陽はちょうど雲に隠されたところであった。そして、雨が降り始めてきたのだった。
「は?」「……なんですか?」
「……え?マジ?」
「……?」
いやだって……これ絶対濡れてもいいように対策した服とか水着だし…… いやいや待て待て、まずそもそも俺は…… 俺……男なのに……まぁいい、深く考えたら負けだ…… それよりも……((めっちゃ恥ずかしいんだが……))
えぇ〜?俺達これからどうするの?! とりあえず今考えてることだけでも整理してみよう…… 1着替えがない はい論外!!︎ もうこれはしょうがないからこのまま行くしかないよね? 2周りからの視線とヒソヒソ話 これもダメだなぁ……特に1…… でもでも3番目ならまあギリギリセーフかなぁ でも……まあ……うん……やっぱり一番の問題は……
(女子からの目線……だよね)
うわああぁぁあ!!!! なんかめっちゃ見られてるよおおおおおおお!!!! やばい!本当にやばいって!!! しかもあの2人組……絶対に楽しんでるだろ!!
(あれ?)
2人とも笑ってるんだけど……あぁ〜そういう事かぁ 多分あいつらわざと見せつけてんだよなぁ…… こうなったら仕方ねぇ…… ここは男を見せる時だろうがああ!! よし!覚悟を決めて行くぜえぇ!…………と意気込んだはいいものの、さすがに周りの人の前では少しキツいものがあった……
(うぅ……ちょっと休憩したい……でも……そんなこと言ってたらいつ帰れるかわかんないし……はっ!そうか!! こういう時は……)
ふっ、俺天才かも。
よし、それじゃあ早速
「そ、ソフィアさん、少しよろしいでしょうか?」
「ん、どうかしたの、真也」
ソフィアさん、そんな顔しなくてもちゃんと話しますから安心してくれ…… 俺にはもうこれしか残されていないんだからな
「そのぉ……ですね、もし良かったら一緒に写真を撮ってくれませんか?」……どうだ…… これで断られても悔いは無いな……むしろある意味清々しい気持ちになる気が………… 沈黙は辛い……何か喋ってくれ……
「……ん、わかった」「……はい、ありがとうございます」
やったああぁ!!!
「よし、それじゃあ……はい、ソフィア」
「ん」
俺はスマホのカメラをインカメに設定して……パシャリ
「あ……」「ありゃ」
ソフィアと真也は、同時に死んだ。
そしてその後、謎の集団が、現場を捜索したところ、血だらけの死体が二つ発見されたというニュースが流れ、世間を騒がせた。
しかし、その死体の身元が判明すると、さらに大きな騒ぎとなった。
一人は、行方不明とされていた少年であり、もう一人は、かつて世界中を恐怖に陥れた大犯罪者であることが判明したからだ。
しかし、二人とも、すでに死んでいるため、真相を知る者はいなかった。
「お兄様、ソフィア、行ってきます」
「おう、気をつけてな」
「真也も、頑張ってね」
「はい」
今日から高校生か……
「はぁ、憂鬱だ」「おい、そこのお前」
「ん?」
「俺のことか?」
「そうだけど」
「なんだ、俺に話しかけたのかと思ったわ。で、俺になんか用か?」
「いや、なんでもない。悪かったな。」
「そうか」
「あ、あと、制服のボタン、取れかかってるぞ」
「まじで? どこだよ」
「右の二個目のやつ」
「これか?」
「違う、それじゃない。もっと左だ」
「これか」
「違う。もっと上だ」
「これか」
「違う。もっと下だ」
「これか」
「それだ。よかったな、取れなくて」
「そうだな。って、俺のせいみたいに言うんじゃねえよ!」
「悪い悪い。でも、この世の終わりみたいな顔をして歩いていたからつい、な。ところで、名前はなんていうんだ?」
「人に名前を聞くときはまず自分から名乗れ、っていうのがうちの家の家訓だから、先に教えてくれないか?」
「はぁ、面倒くさいな。まあいい、俺は蓮也だ。桐ヶ谷 蓮也。ちなみに、高校二年生だ。よろしく頼むぜ」
「えっと、俺は真也。間宮 真也だ。一応、高一だ。こちらこそ、よろしく。」「真也か。覚えておく。それで、真也は何がそんなに不満だったんだ?」
「別に不満があったわけじゃないけど、ただ、周りから向けられる視線が辛くてな。ほら、男子校だったから、女子の耐性が無いんだよ。だから、慣れるまでは時間がかかるかもしれないな。でも、そのうち大丈夫. 
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