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夢幻水滸伝

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第二百九十一話 列車砲の攻撃その十三

 誰も手を挙げなかった、碧はそれを見て言った。
「何や、四人共守るつもりか」
「いや、先輩が守られるっていうのは」
「ちょっと想像出来へんので」
「それやとです」
「うち等がと思いまして」
「まあわらわは攻めるのが得意じゃ」
 碧もそう言われると否定しなかった。
「戦でも夜のことでものう」
「そうした人なんで」
「私等基本どっちもなんで」
「政も諜報もしますし」
「何でも屋ですさかい」
「それでわらわに攻めてもらって守るか」
 自分達はというのだ。
「わかったけえ、ほなじゃ」
「先輩は攻めて下さい」
「私等は守ります」
「列車砲も線路も」
「そうします」
「その心受けた、ほな攻めるけえ」
 碧はこう言ってだった。
 列車砲と共に攻撃を行った、列車砲は線路の上を自在に動きつつそうして砲撃を行った。碧は彼等と動きを合わせてだった。
 自ら部隊を率いて砲撃を行わせてだった。
 術も使わせ自分も攻撃を行った、その攻撃はだった。
「敵軍の城門にですか」
「そうじゃ、集中してじゃ」
 まさにとだ、ボームに話した。
「攻撃してじゃ」
「破壊しますね」
「どんな堅固な城壁もじゃ」
 それこそというのだ。
「攻撃を行ってな」
「集中してですね」
「攻撃したらじゃ」
 それならというのだ。
「もうじゃ」
「破壊出来る」
「わらわ達の火力ならのう」
「そやから列車砲もですね」
「ボーム君に頼んだんじゃ」
「城門を集中攻撃する様に」
「幾つかあるが」
 その城門はというのだ。
「城壁でなくじゃ」
「城門にですね」
「攻撃を仕掛けてじゃ」 
 集中させてというのだ。
「そしてじゃ」
「破壊しそして」
「街に入るんじゃ、街に入ればのう」
「城塞都市だと勝敗は決しますね」
「市街戦になると民に危害が及ぶ」
「それはすべきやないです」
「わらわ達の戦の不文律になっちょる」
 こうボームに話した。
「ロシアやインドは違うにしてものう」
「エカテリーナさんやタゴールさんは民を巻き込んでもですね」
「必要と判断すればのう」
「戦われますからね」
「そうするけえ、ただわらわ達はな」
「市街戦は出来るだけ避けて」
 そうしてというのだ。
「それに入ってもです」
「民間施設には立ち入らん」
「攻撃もしません」
「あくまで軍事施設だけじゃ」
「攻撃するのは」
「そうじゃ、そしてエミリーちゃんはどうもな」
 敵である彼女のことも話した。 
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