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ドリトル先生と山椒魚

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第五幕その四

「当時は中背だったんだ」
「今のドイツ人じゃかなり小柄だね」
「ドイツ人って大きい方だけれど」
「一六五だとね」
「今じゃかなり小さいよ」
「日本人でも小柄ね」
「けれど当時のドイツ人では中背だったから」
 即ち普通位だったというのです。
「本当にね」
「昔の人達は小さかったね」
「今と比べたら」
「それで当時の日本の人達から見たら」
 今より小柄なその人達からです。
「一・五メートルもあったら」
「自分達と同じ位の大きさで」
「びっくりするよね」
「それでもっと大きなのがいるじゃないか」
「そう思うわね」
「だからね」
 それでというのです。
「そんな妖怪として山椒魚もだよ」
「出たね」
「日本は生きものの妖怪も多いけれど」
「オオサンショウウオもそうなった」
「そうだね」
「そうかもね」 
 こうお話しつつです。
 先生は井伏鱒二の小説をさらに読んでいってです。
 読み終えてです、童話のオオサンショウウオが出る作品も読んでいって皆に紅茶を飲みながらお話しました。
「いい勉強になったよ」
「物語のオオサンショウウオも読んで」
「それでなのね」
「いい勉強になったんだ」
「論文についても」
「なったよ」
 実際にというのです。
「こちらもね」
「生物学の論文でも」
「文学を勉強してもなんだ」
「いい勉強になるんだね」
「そちらでも」
「全くの畑違いの様でもね」
 学問でもというのです。
「勉強するとだよ」
「それが参考になって」
「いい論文を書くもとになる」
「そうなのね」
「そうだよ、勿論柱は生物学だけれど」
 それでもというのです。
「文学の方も学ぶとね」
「いいんだね」
「そちらも」
「大いに参考になる」
「そういうことだね」
「その通りだよ」 
 まさにというのです。
「だから僕も今回読んだんだ」
「山椒魚は前にも読んだけれど」
「もう一度そうして」
「それで学んだのね」
「そうしたんだね」
「そうだよ、そしてね」
 それでというのです。
「読んだけれどよかったよ」
「じゃあまた論文書くね」
「そうするわね」
「文学の方も学んだし」
「尚更」
「そうするよ、あとね」
 先生はさらに言いました。 
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