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ドリトル先生と山椒魚

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第五幕その三

「その太宰のお師匠さんでずっと支えていたんだ」
「ううん、まさか文学のお話も出るなんて」
「今回そうなるなんて思わなかったけれど」
「オオサンショウウオって文学にも出るんだ」
「そうなんだね」
「そうだよ、オオサンショウウオは昔から日本にいて」
 そうしてというのです。
「文学の題材にもなっていて」
「あと童話でもだね」
「こちらは妖怪として出てるけれど」
「出て来るね」
「そうなんだ、大きくて独特の形だから」 
 それ故にというのです。
「人を飲み込んだりするね」
「巨大な妖怪だね」
「それで出て来るね」
「何メートルもある」
「怪獣みたいな存在で」
「そうだよ」
 先生は皆に微笑んで答えました。
「そちらでもね」
「そういえば日本も川や海の巨大な妖怪多いね」
 チーチーはふと言いました。
「オオサンショウウオに限らずね」
「お魚でもいるしね」
 トートーも言います。
「北海道にもそんなお話あるし」
「実際鮫とか鯨とかいるしね」
 ポリネシアはこうした生きものをお話に出しました。
「お話にもなるわね」
「タキタロウだっているしね」
 ダブダブはこの前行った山形県のことをお話しました。
「あと蟹のお話もあるね」
「大蛇とか蛟のお話もあるわよ」
 ガブガブはこうした存在のお話をしました。
「日本にはね」
「龍もお水にいるし」
「そうよね」
 チープサイドの家族はこの神とさえ言える存在を思いました。
「山よりもね」
「日本はお水に大きな生きもののお話が多くて」
 ホワイティも思うことでした。
「むしろ山よりもだね」
「実際にお水の中の方が大きい生きもの多いしね」
「そうそう、海でもね」
 オシツオサレツは二つの頭でお話します。
「鯨だってそうだし」
「あとアマゾンのアナコンダも殆ど水棲だしね」
「オオサンショウウオもお水からほぼ出ないし」
 老馬はまさにその生きもののことを言います。
「大きいのも当然だね」
「それで大きいからもっと大きなものを想像して」
 ジップは考えました。
「巨大なオオサンショウウオの妖怪も出たね」
「オオオサンショウウオは一・五メートルに達するよ」
 一番大きな個体でというのです。
「昔の日本人と変わらない位だね」
「あっ、確かに」
「言われるとそうだね」
「昔の日本人は今より小さかったよ」
「摂取している栄養の関係で」
「これは日本人に限らずね」
 この国の人達だけではないというのです。
「どの国でもだったね」
「ローマ人だって小さくて」
「オクタヴィアヌスさんで一六〇なかったね」
「カエサルさんは一八五あったらしいけれど」
「あの人は特別ね」
「ベートーベンさんで一六五で」
 あまりにも有名な音楽家であるこの人はというのです。 
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