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夢幻水滸伝

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第二百九十一話 列車砲の攻撃その二

「すぐに」
「そういえばボーム君ウルリクルミあるのう」
「はい、神具で」
「あれに乗ってか」
「あの神具は言うなら巨大ロボットでして」
 ボームは自分の神具をこう表現して話した。
「それで、です」
「確か形や大きさを自由に変えられたのう」
「言うなら可変ロボです」
 ボームは貝殻の向こうで笑って話した。
「それで、です」
「高速で動ける様にもなるんじゃな」
「そうです、ですから」
「それでかいな」
「申し訳ないですがヴォネガット君一人にです」
「留守を任せるか」
「そうなりますが」 
 それでもというのだ。
「そちらの戦局に問題があるなら」
「それならか」
「すぐにです」
 まさに即座にというのだ。
「行かせてもらいます」
「そうしてくれるかのう」
「では今から」
「メルヴィルちゃんにじゃな」
「確認を取ります、ヴォネガット君ともお話をして」
「そしてじゃな」
「お二人がよしと言ってくれたら」
 それならというのだ。
「即座にです」
「来てくれるんじゃな」
「そうさせてもらいます」
 こう言ってだった、ボームは暫しの間貝殻でメルヴィルとそしてヴォネガットと直接話した、そのうえで碧にあらためて話した。
「ええとです」
「二人共言ってくれたか」
「はい、特にヴォネガット君がです」
 共に留守を守る彼がというのだ。
「戦局に支障が出てるなら」
「援軍にか」
「行って欲しい、自分一人でもです」
「留守と内政をしてくれるか」
「そう言ってくれまして」
 それでというのだ。
「これからです」
「来てくれるか」
「メルヴィル君はワテクシの科学の知識から来る閃きを見せてくれとです」
 その様にというのだ。
「言ってくれましたし」
「ほなじゃな」
「今から行きます、暫しお待ちを」
「ではのう」
 碧は笑顔で応えた、こうしてだった。
 碧が貝殻で連絡を終えるとだった、まさに即座にだった。
 陣地に報告が来た、その報告は。
「銀の巨大な翼竜が来たか」
「プテラノドンの様な形の機械の」
「その背中に人がおるな」
「はい、ボーム様が」
「もう来たんか、貝殻で話して一時間程じゃ」
 碧もこれにはいささか驚いた。
「移動の術を使わんでな」
「あの翼竜で来られたのですね」
「神具、ウルリクルミでのう」
 碧は考える顔になって述べた。
「そうじゃ」
「そういうことですね」
「超音速で来たか」 
 碧はその速さから話した。
「そうしてきたか」
「超音速ですか」
「そうじゃ、それでな」
「これよりですね」
「ボーム君のところに行くけえ」
 こう言ってだった。 
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