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真恋姫を駆けた男

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逃げるなら・・いや、もう「遅いわよ?」・・・ヤッベΣ(゜д゜;)

~真紅狼side~
戦闘が終わり、集落に帰って来たとたん、知り合いがいた。


「・・・なんで、ここにいるんだよ。秋蘭」
「黄巾党の報せを聞いて、来ました。」
「もう倒したぞ?」
「真紅狼殿が居るならそうなりますね。」
「ところで、話しは変わるんだが、ここに来たのは秋蘭お前一人か?」
「・・・・・・・・はい。」


今間があったな。


「本当の事を言えや、今間あったろ!」
「・・・ここに来てます。」
「誰が?」
「華琳様と雅が来てます。」
「・・・マジ?」
「あの・・・“マジ”というのは?」
「あ?ああ、“マジ”というのは簡単に言えば、“本当”って意味だ。」
「ええ。もうすぐ来ますよ。」


ヤバイなぁ、実にヤバイなぁ。一月も空けているから、説教が飛んできそうだ。


「悪い秋蘭。俺は逃げる。武具は陳留に着いてからで・・・「あ」」
「どこに行く気よ?真紅狼?」
「逃げるなら・・・いやもう「遅いわよ?」・・・デスヨネー。」


後ろから声がした。
うん、後ろを振り向いたら、俺の命が終わりかねないのだよ。
~真紅狼side out~


~華琳side~
秋蘭の後を追ったら、兄さんが居たので逃げられない為に後ろからそっと近づいた。


「真紅狼、こっちを向きなさい。」
「・・・ハイ」
「私の言いたいことが分かるわね?」
「実に分かるんで、帰ってからh・・・「ダメ」デス(ry」
「武具を作るのに2,3週間もらうといったのはわかるわ。でもそれがどうして一月も時間がかかるのかしら?」
「いや、完成はしたんだけどね?試し切りで時間食った後、この集落が黄巾党に襲われているのを見て、討伐してたらこうなったとしか言えないんですけど。」
「で、私たちの武具は出来ているんでしょうね?」
「それはバッチリ。・・・・(やり過ぎたけど)」


袋から取り出している兄さん。
なにやら、一つ一つの武器から何かの力を感じるようね。


「ほい、華琳。」
「・・あまり変わったところありませんね。」
「形状は変えずに、強度と切れ味を追求した。・・・あと、それ、殺気とかに耐性が無い奴に向けると気を失うから。」
「へぇ、じゃあ、それなりに力がありそうな奴とそうじゃない奴の見極められるわね。」
「実力を隠している奴とかには有効だな。」
「いいわね。貰っておくわ。」
~華琳side out~


~秋蘭side~
華琳様と真紅狼殿のやり取りはいつ見ても面白い。
頼んでいた武具の引き渡しか。
私の武具も取りに行かなければ。


「秋蘭!」
「真紅狼殿、ちょうど取りに行こうと思ったんですよ。」
「ちょっと待ってろ。確か弓と胸当てだよな?」
「はい。」
「えーっと、・・・あった。」
「はい、これ。あと胸当てな。」
と言って、変わっていない弓と見たことの無い胸当てを渡された。


「弓は変わっておりませんな。」
「弦だけ変えた。・・・そうだな、軽く射ってみな。あの木辺りに。」


と指差した場所は普通の弓では絶対届かない距離だった。


「無理ですよ。」
「百聞は一見に如かず。やってから言えよ。」


と無理矢理射ることになった。
私は、矢を弦にかけ目一杯引こうとしたとき真紅狼殿から言われた。


「あ、そんなに引かなくてもいいぞ。普通でいい、それで届く。」


そんな眉唾なことを言われたので信じられなかったが、やってみたところ、凄まじい速さであの木に刺さった。
私は何も言えなくなっていた。
胸当ては白銀の体毛に薄い布で覆われていた。


「真紅狼殿、これは?」
「その体毛結構、強度があってさ、矢で撃たれてもほんのちょっと痛い程度なんだよね。」
「有難うございます、真紅狼殿。」
「秋蘭、そのなんだ“殿”は付けるな。」
「ですが・・・」
「なんつーか、落ち着かないからさ、呼び捨てで構わねぇよ。」
「じゃあ、真紅狼。」
「おう!それでいい。」
~秋蘭side out~


~雅side~
秋蘭の武器引き渡しが終わった後、こっちに真ちゃんがこっちに来た。


「真ちゃん、私の武器はどんな感じ?」
「ほい、これが基本的にメインになる刀だな。」
「これ、すごく澄みきってるし、持つだけで力が湧いてくるね。」
「そうか・・・(そりゃ、バハムートの角が使用されているからな。)で、こっちが小太刀だ。」
「抜いてもいい?」
「いいぞ。」


私は鞘に入っていた小太刀を抜くと、綺麗な小太刀だった。



「綺麗・・・」
「その小太刀敵を切っても、返り血が付いても落ちるようになってるから。」
「じゃあ、基本的に砥がなくても、いいってこと?」
「まあ、月に一回は砥いでくれ。あと、使ったら必ず鞘に戻すことだな。それさえ守ってくれ。」
「わかったよ。真ちゃん。」
「真ちゃん、言うな。」
「ヤダ。」
「このやろう。」
「真ちゃん。この武器はなんて言うの?」


名前を付けなきゃ、せっかくもらったんだし。


「まだ名前はないな。」
「じゃあ、私が付けてもいい?」
「別にいいがあまり酷い名h・・・「桜狼刀だね!」聞けよ」
「もしかして、一文字ずつ取るつもりかよ?」
「うん。そうだよ。よくわかったね!!」
「是非、止めてくれ。」
「ヤーダー。」
「・・もういいッス。」


と何かを諦めた真ちゃん。・・・悪いね☆
~雅side out~


~真紅狼side~
取り敢えず、ここに居るもの達だけだが渡した。
どうやら、気にいってくれたようだ。
創ったかいがあるもんだ。
っと、いけない。あの三人を推薦しておくか。


「曹操来てくれ。」
「何? 真紅狼。」
「あの集落にいる義勇軍の三人を推薦したいんだが・・・」
「あの三人を?」
「なかなかいけるぞ。連日襲ってくる黄巾党を三人で捌いてたらしい。」
「たった三人で・・・。わかったわ、宮仕えさせるわ。」
「その内、一人は“気”が使えるらしい。」
「“気”?」
「おう。“気”。」
「面白いわね。」
「だろう?」
「正式に採用させるわ。取り敢えず真紅狼の部下として働いてもらうわ」
「俺も部下持ちか。ところで、俺はどの位置の役職に就くんだ?」
「将軍よ。」
「・・・・え?」
「もう一度言うは・・・将軍よ」
「マジかよ。いや、むしろ将軍の方がいいのか?」


と呟く俺。
華琳が不思議そうにこちらを見てくる。


「なによ?」
「曹操、俺部隊を創ろう思うんだが、いいか?」
「部隊?」
「俺が総隊長で五つの部隊を創ろう思っている。武器の種類に分けて作るつもりだ。」
「詳しい内容は、陳留で。」
「そうしよう。いい加減帰らないと春蘭達が暴れそうだ。」
「そうね。いや、もう暴れているかもよ?」
「やだなぁ。」


と苦笑いする。


「では全員帰るわよ!!そこの三人はついてきなさい。」


と華琳は先頭に立って、馬を動かした。


「楽進、于禁に李典。華琳が正式に採用するってよ。」
「「「採用?!」」」
「おう。よかったな。」
「それは有難いんですが、曹操殿と知り合いで?」
「あー、なんというか俺、華琳の兄だから。」
「・・・今なんと?」
「曹操の兄をやっているって言った。」
「「「ええええええぇぇぇ~~~?!?!?!?」」」
「そんなに驚くことか?」
「驚きますよ!え、じゃあ!!前に名乗った名は・・・」
「うん、真名だけど?」
「「「これは失礼しました(なの)!!」」」
「別にいいよ。曹家の名を出したら、畏まって話しが出来ないだろ?」
「じゃあ、私たちの真名も受け取ってください。」


やっぱりそうなるわけね。


「真名は凪です。」
「私の真名は真桜や!よろしくな、兄ちゃん」
「私の真名は沙和っていうの。よろしくなの。」
「おう。頼むぜ。」
「だけど、信じられへんなぁ。兄ちゃんが曹操様の兄なんて。」


まあ、血は繋がっていないし、第一、俺転生者ですよ?


「この人は私の大事な兄よ?」


いつの間にか華琳が後ろまで下がってきていた。


「居たのかよ、華琳。」
「ええ、後ろが騒がしかったので来てみたら、この状況でした。」
「わかったかしら、三人とも?」
「「「はい、分かりました。」」」
「兄さんは、後で私の私室に来てください。」
「はいよ。」


こうして俺は、陳留に帰った。
春蘭、季衣に武器を渡した後、ひと月の不在の間に程昱と郭嘉、典韋が華琳に仕えたらしい。その場で真名を交換した。
全員に配り終えた後、解散となり、それぞれの持ち場に帰り始めた後俺は華琳の私室に行こうとしたら、荀彧に「私にも何か創ってくれ」と言われたので、了承した。
~真紅狼side out~ 
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