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X ーthe another storyー

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第十話 固絆その十三

「今聞いた話やと」
「そうよ、風俗店にいた時もあったけれど」
 笑って言うのだった。
「今はね」
「教会の人でっか」
「そうなの、それで時が来たと思ったから」
 それでというのだ。
「今ここにね」
「来てくれましたか」
「そうよ」
 こう空汰に話した。
「遅くなって御免なさいね」
「いや、まだあっちも全員揃ってへんですし」 
 空汰は謝罪した火煉にこう答えた。
「別に遅くはです」
「ないのね」
「はい、安心して下さい」
「それならよかったわ、それでね」
「これからはでっか」
「天の龍の一人として」
 それでというのだ。
「戦わせてもらうわ」
「そうしてくれますか」
「だからね」 
 火煉はさらに言った。
「これから貴方達の場所に案内して欲しいけれど」
「普段の拠点ですね」
 征一狼はすぐに応えた。
「そちらにですね」
「ええ、そうよ」
 その通りだと言うのだった。
「いいかしら」
「ええ、勿論ですよ」
 征一狼はすぐに答えた。
「それでは今から」
「案内してくれるのね」
「そうさせてもらいます」
 笑顔での返事だった。
「僕達が」
「ではお願いね」
「それではだ」
 神威も言った。
「今から行こう」
「そうだな」
 玳透も応えた。
「そうしよう、しかしまさか」
「ここでか」
「天の龍が来てくれるなんて」 
 神威に驚きを隠せない顔で話した。
「おも話なったよ」
「俺もだ、しかしな」
「それでもか」
「折角来てくれたんだ」
 だからだというのだ。
「ここはな」
「是非共」
「案内させてらおう」
「そうだな、しかしこれで天の龍は六人か」
 玳透は微笑んで述べた。
「君を入れて」
「俺はまた決めていないが」
「ああ、そうだったね」
 神威に笑って謝った。
「すまない、つい」
「いや、いい。しかしこれで確かにな」
 神威はあらためて述べた。
「また一人だ」
「天の龍の人がだね」
「来てくれた、いいことだ」
「そうだね、これではっきりしていない人は」
「一人だ」
 それだけになったというのだ。 
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