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八条学園騒動記

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第六百九十二話 カロリーを消費することその五

「煖房を入れても」
「その時点でだね」
「かなりね」
「考えてなんだ」
「建てられているから」
 だからだというのだ。
「窓だって三重だし」
「それ確かロシアも」
「同じだよ」
 この国もというのだ。
「窓それにドアはね」
「三重で」
「壁も分厚くて」
 それでというのだ。
「外の寒気をね」
「遮断しているんだ」
「そうしてね」
「暖かくしてるんだ」
「お家の中はね」
 そこはというのだ。
「かなりだよ」
「暖かいんだね」
「そうなんだ、だからね」
 トムはさらに話した。
「寒い外からね」
「中に入ったら」
 家の中にとだ、ベンも言った。
「そうしたらだね」
「真冬から春に」
「入る感じなんだ」
「そうなんだ」
「そこまで違うんだ」
「それがまたいいんだ」
 トムは笑って話した。
「カナダにいる醍醐味だよ」
「そこまでいいんだ」
「うん、ただ外の寒さは」
 これはというと。
「僕達がいた場所でマイナス二十度なんてね」
「なったんだ」
「冬はそれが普通だったんだ」
「凄いね」  
 ベンは聞いて唸った。
「マイナスで」
「しかも二十度までいくとだね」
「もう雪と氷ばかりかな」
「冬の間はね、しかも冬の期間がね」
 それがというのだ。
「かなり長いんだ」
「そこまでなんだ」
「だから日中の時間も少ないし」
 冬はそうしたものである、日が当たる時間が少ないからこそ気温も低いのだ。どの星でも日光は重要なものだ。
「白夜もね」
「あるんだ」
「僕が住んでいた場所でもね」
「あったんだ、白夜」
「お家があった場所ではなかったけれど」
 それでもというのだ。
「少し北に行ったらね」
「白夜があるんだ」
「そしてね」
 トムはさらに話した。
「オーロラだってね」
「見られるんだ」
「そこに行けばね」
「それも凄いね」
「いや、凄いかっていうと」
 ベンにこう返した。 
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