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その小さな女の子のことが気になってしまったんだが、どう接していけばいいんだろう

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6-7

 11月になって、レディース達はバスに乗って出て行った。あれから、声もかなり掛け合うようになっていたので、僕は今回は成長しているだろうと期待していた。

そして、帰ってきた時、賑やかな雰囲気は無かったが、彼女達は男の子達が練習しているグラウンドの隅で、パス回しをしていた。声を出し合って確認している様子だった。朝宮監督が僕の元に来て

「3対1で負けたけど、なかなか良かったよ チームとしても成長しているよ 彼女達から、もう一度、忘れないうちに確認しておこうよ言い出した 手応えを感じているんだろう 初得点もしたしな」

「そうですか いい雰囲気だ 楽しみですね」

「ああ 3年のアミがリーダーとしてしっかりしてきたけど、もう卒業なんだよなぁー」

 その日、帰るとテーブルに英語の教科書を広げて

「今 火点けたとこ ロールキャベツ」

「そう いつも 手の込んだもの作ってくれるネ ありがとう」

「ううん そんなに 手かからないよ 今も 勝手に煮込んでくれるし」

「ななのは料理の天才だよ 今日の試合 まずまずだったらしいな」

「うーん リョウが結構 止めてくれたからね だけど 私等 まだまだパスがつながらなくてゴール前まで遠いんだぁー」

「でも 監督は チームとして成長していってるって言ってたよ これからだよ」

「そうだね シュウもコーチしてくれればいいのにー」

「僕なんて たいしたことないよ まぁ 機会あったらネ」

「でもね しばらく 試合もないから 走り込み中心だって 練習 でもね 走るの嫌いって子 多いんだ 走んないとパス 通らないよネ」

「ななのって 何にでも センスあるような気がするよ」

「そんなことないよー 私 必死なんだからー シュウの為に・・・」 
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