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ハッピークローバー

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第七十話 平和だろその六

「どれだけ大事か」
「日本でも同じね」
「そういうことね」
「戦見物出来る国でそうなら」
「他の国なら」
「もっとよ」
「切実ね」
 ケニアから来た娘に応えた。
「平和は」
「ええ、平和って本当によ」
「幸せの原点ね」
「そうよ」
 留奈に強い声で話した。
「環境としてはね」
「平和は貴重ね」
「いや、アフリカの内戦とかね」
「大変だから」
「アフリカにいたら聞くのよ」
 どうしてもというのだ。
「何処でどういったことが起こったか」
「それを聞いて」
「それでね」
 そのうえでというのだ。
「本当によ」
「嫌になるのね」
「それで我が国もそうなるかって」
 ケニアもというのだ。
「不安になるしね」
「それでなのね」
「平和って素晴らしいわよ」
「幸せの原点ね」
「そう言っていいまでのね」 
 それこそというのだ。
「だから日本はこれからもね」
「平和を守っていくことね」
「そうしてくれることを願うわ、ただね」
「ただ?」
「また言うけれど災害は滅茶苦茶多いわね」
 ケニアから来た娘は留奈にこのことは眉を顰めさせて話した、それは平和ではないと言っている様であった。
「アフリカもあるけれど」
「旱魃とかね」
「けれどアフリカよりもね」
 日本はというのだ。
「これでもかって感じで」
「多いっていうのね」
「台風、落雷、火事、津波、大雨、大雪ってね」
 留奈に具体的な災害を挙げていった。
「特に地震ね」
「地震アフリカだと少ないの」
「日本よりずっと少ないわよ」
 留奈に顔を顰めさせて答えた。
「私達の学校がある神戸でもあったでしょ」
「阪神大震災ね」 
 留奈もこの震災のことは知っていて話した。
「あれは酷かったのよね」
「そうみたいね」
「もう学校もかなりね」
 震災に遭ってだ。
「酷いことになったみたいよ」
「それ言われてるわね」
「大阪だってね」
 自分達が住んでいる街もとだ、留奈は話した。確かに神戸の被害は甚大であったが大阪も被害を受けたのだ。
「大変なことになったのよ」
「阪神っていうだけあって」
「そう、それでも神戸はね」
「壊滅したのよね」
「まさにね、地震はね」
 留奈はさらに言った。 
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