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博士の挑戦状

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第二十五話

               第二十五話  挑戦状を送って
 三通の挑戦状を書き終えた博士はここで言った。
「後は住所氏名を書くか」
「宛先ですね」
「郵便番号もな」
 傍にいる小田切君に話した。
「そして切手も貼ってな」
「郵便で送るんですね」
「左様、郵便は優れたシステムじゃ」
 博士は小田切君に話した。
「近代を近代たらしめるな」
「いいシステムですね」
「だからじゃ」
 それでというのだ。
「わしもじゃ」
「利用されるんですね」
「うむ、だからな」
 博士はさらに言った。
「これからな」
「挑戦状を送られる前に」
「住所氏名もな」
「郵便番号もですね」
「書くぞ」
 これからというのだ。
「そうするわ」
「じゃあそうして下さい」
「うむ、そうするぞ」
 博士は早速書く、ここで。
 小田切君は博士の字を見たがこう言った。
「博士毛筆ですか」
「うむ、和風にな」
 見れば硯も横にある。
「書いておる」
「昔ながらの挑戦状ですね」
「こうしたことは雰囲気が大事じゃからのう」
 それでというのだ。
「こうして書いておる」
「そうですか」
「それでじゃ」
 博士はさらに言った。
「墨から作ったぞ」
「硯に入れて」
「そうした」
「本当に本格的ですね、それとです」
 小田切君はさらに言った。
「達筆ですね」
「ずっと書いておるからな」
「字は書いていくとですね」
「慣れてな」
 そうしてというのだ。
「上手になる」
「二百億年書くと」
「この通りじゃ」
 言いながら宛先等も書いていく、博士は達筆それも書道にすれば八段は間違いないという腕前で書いていった。


第二十五話   完


                2023・1・7 
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