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ドリトル先生と山椒魚

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第三幕その三

「そうなったんだ、そしてお水が奇麗だと」
「お料理も美味しくて」
「お酒もよね」
「美味しいね」
「そうだね」
「そうだよ、そしてね」 
 そのうえでというのです、
「お水が奇麗だと生きものもね」
「多くなるね」
「奇麗過ぎるとかえって、だけれど」
「白河にはで」
「けれど奇麗だとね」
「多くの生きものがいられて」
 そうなってというのです。
「水棲の昆虫や両生類もね」
「いるね」
「そうだよね」
「今先生が論文に書いている両生類も」
「特にオオサンショウウオアはね」 
 この生きものはというのです。
「そうだよ」
「奇麗なお水だから暮らせる」
「そうなんだね」
「オオサンショウウオは山の奇麗なお水の場所に棲息しているんだ」
 その場所のお話をするのでした。
「標高で言うと四百メートルや六百メートルだよ」
「結構高いね」
「日本は山が多いから結構いる場所多い?」
「それなら」
「それだけを見たらね」 
 標高場所をというのです。
「そうだよ、けれどね」
「それでもだね」
「その実はだね」
「かなり奇麗なお水じゃないと駄目だから」
「棲息場所は限られているね」
「水田近くでもたまに発見されるけれどね」 
 それでもというのです。
「岐阜県から西の本州と四国、九州の一部にだよ」
「いるんだ」
「そうなんだ」
「そうした分布なのね」
「そうなんだ、東にはいないよ」
 日本のというのです。
「実はスッポンも東にはほぼいないけれど」
「オオサンショウウオもだね」
「西日本にいて」
「東日本にはいないのね」
「そうした分布になっているんだ」
「そうだよ、それで完全に水棲で」
 そうした生態でというのです。
「お魚やサワガニを食べているよ」
「人間は襲わないんだ」
「大きいのに」
「あれだけ大きいのに」
「それは童話のお話だよ」
 人間を襲うのはというのです。
「十メートルはある怪獣みたいなオオサンショウウオが出るね」
「そうそう、それでね」
「退治に行ったお兄さん二人を飲み込んで」
「最後の末っ子の人がやっつけて」
「飲み込まれていたお兄さん二人を助けるのよ」
「それは童話でそうした大きなものはね」
 そうしたオオサンショウウオはというのです。
「妖怪と言っていいね、もう妖怪はね」
「普通の生きものじゃないからね」
「ちょっと違うね」
「普通の生きものと一緒にしたらいけないね」
「そうだよ」 
 それはというのです。
「やっぱりね、それにそうしたお話も創作で」
「実際に人を襲うか」
「それはないのね」
「そうなんだね」
「相当悪いオオサンショウウオの妖怪でね」 
 人を襲う様なものはというのです。 
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