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春のお散歩

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第一章

                春のお散歩
 ふわりは犬だけあって散歩が大好きだ、それで家族はそんな彼女を毎日朝と夕方に散歩に連れて行っているが。
 この日の夕方散歩に連れて行っている国咲家の主婦百合子はその途中で近所の柴犬を散歩に連れて行っているご近所の主婦に言われた。
「ふわりちゃん今日も元気?」
「はい、この通り」
「ワンワン」
「そうみたいね」
 主婦は自分と自分が連れている茶と白の雌の柴犬を見て明るく鳴いたふわりを見てその上で頷いた。
「それは何よりね」
「ミーコちゃんもお元気ですね」
 百合子も柴犬を見て言った。
「そうみたいですね」
「この通りね」
「それは何よりですね」
「ええ、それにね」
 主婦はさらに言った。
「最近暖かくなって」
「春になって」
「それでね」
 季節が変わってというのだ。
「お散歩してもね」
「気持ちいいですよね」
「犬は寒さに強いから」
 それでというのだ。
「冬も元気だけれど」
「お散歩の時も」
「けれどね」
 それでもというのだった。
「やっぱりね」
「春になりますと」
「ワンちゃんもね」
 その彼等もというのだ。
「こころなしかね」
「冬も元気で」
 百合子はこう言った。
「春は春で」
「気持ちが嬉しくなるのか」
 まさに春になってというのだ。
「そのせいかね」
「気持ちのことですね」
「それがね」
 まさにというのだ。
「上機嫌になって」
「明るくなって」
「お散歩してる時もね」
 この時もというのだ。
「元気よね」
「春は春で」
「そうなのよね」
「だからね」
 それでとだ、主婦は百合子に話した。
「私達も春になると」
「そのお散歩は」
「凄くね」
 これがというのだ。 
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