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夢幻水滸伝

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第二百八十八話 チェサビーク湾入りその八

「そやからな」
「ではですね」
「撤退に入りますか」
「これより」
「そうするで、チャールストンまで退いてな」
 ウエストバージニア州のこの街にというのだ。
「そしてな」
「そのうえで、ですか」
「再び戦いますか」
「そうしますか」
「そうするで、ほなな」
 これよりというのだ。
「負傷してる将兵を術でや」
「チャールストンまで送り」
「そしてですか」
「そのうえで、ですか」
「無事なモンも撤退する、持てるモンもな」
 兵器や物資もというのだ。
「全部な」
「持てるものは持って行き」
「そうしてですね」
「撤退しますね」
「そうするで、しかしな」
 ここでだ、エミリーは苦い顔のままこうも言った。
「やられっぱなしやな」
「そう言われますか」
「この度は」
「その様に」
「ああ、もうな」
 それこそというのだ。
「一方的にやられてるな、しかしな」
「それでもですね」
「チャールストンで、ですね」
「食い止めて」
「あの街においてですか」
「リベンジや」
 それを行うというのだ。
「絶対にな」
「はい、それでは」
「今はですね」
「撤退ですね」
「そや、撤退する時は速やかにや」
 そうすべきだというのだ。
「ほんまな」
「そうですね、では」
「これよりです」
「撤退に入りましょう」
「そうしましょう」
「そや、これからな」
 苦い顔であったが言葉は確かなものだった、そしてだった。
 エミリーは戦局が自分達にとってどうにもならなくなる前に撤退に移った、その際トラップ等も出来るだけ置いたが。
「ええか、民間施設にはな」
「はい、一切ですね」
「トラップは設置しない」
「民に迷惑はかけない」
「決してですね」
「星の者は世界を救うんや」
 その為にこの世界に来ているというのだ。
「そやからな」
「それではですね」
「民に迷惑をかけてはならないですね」
「断じて」
「そや、さもないとな」 
 そうしなければというのだ。
「何の為の星の者や」
「エミリー様はいつもそう言われていますね」
「そして行動に移されていますね」
「だからですね」
「この度もですね」
「そうしてな」
 それでというのだ。
「撤退してくで」
「チャールストンまで」
「あちらまで下がりますね」
「そうしますね」
「ほんまはもっと北の街にしたかったが」
 撤退する咲はというのだ。 
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