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ドリトル先生と山椒魚

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第一幕その八

 朝起きるとすぐに朝ご飯を食べてです。
 動物の皆と一緒に登校します、するとです。
 お家の玄関のところに一匹の小さな緑色の蛙がいました、皆はその蛙玄関の郵便ポストの上に寝ているのを見て言いました。
「アマガエルだね」
「日本じゃよく見る蛙だね」
「何処でもいるよね」
「こうしたお家のところにも」
「そうだね、日本で一番よく見る蛙かもね」
 先生もアマガエルを見て微笑んで言います。
「見ていると愛嬌があるよね」
「そうだよね」
「小さくて目が大きくて」
「その目が結構動くし」
「コミカルな感じもして」
「愛嬌があるね」
「この蛙もね」
 先生はさらに言いました。
「僕は好きだよ」
「そうだよね」
「先生って蛙も好きだけれど」
「アマガエルも好きだよね」
「日本によくいるこの蛙が」
「そうよね」
「見ていて愛嬌があるからね」
 今お話した通りにというのです。
「好きだよ」
「そうだね」
「じゃあそのアマガエルも見たし」
「それじゃあね」
「気持ちよく大学に行けるね」
「これから」
「そうなるよ、それに大学に行ってもアマガエルはいるね」
 この蛙はというのです。
「八条大学は水辺も多いからね」
「学園全体にお池があって」
「幅は狭いけれど運河もあるし」
「しかも草木も多いから」
「アマガエルは何処でもいるね」
「だからまた会えるかも知れないよ」
 学園に行ってもというのです。
「そして会ったらね」
「その時はだよね」
「アマガエルを見て楽しく」
「この愛嬌ある姿を」
「そうするわね」
「そうするよ」
 こう皆にお話してからでした。
 先生は大学に向かおうとしましたがそのアマガエルが先生に言ってきました。
「先生、挨拶がまだだったね」
「おっと、そうだったね」
 先生も言われて気付きました。
「君とはね」
「あらためておはよう」
「こちらこそね」
 先生はアマガエルに帽子を取ってお辞儀をして挨拶を返しました。
「挨拶が遅れて御免ね」
「今したからいいよ、ただね」
「ただ?」
「一つ言っておくことがあるよ」
 こう先生にお話するのでした。
「今日は夜から雨だよ」
「そうなんだ」
「だからね」 
 それでというのです。
「用心しておいてね」
「夜から雨だから」
「朝までね、その間は出歩かない方がいいよ」
「僕は夜はお外に出ないよ」
「なら先生は大丈夫ね」
「うん、ただ王子はわからないから」
 この人はというのです。 
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