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夢幻水滸伝

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第二百八十八話 チェサビーク湾入りその四

「ここはうち等にやらせて下さい」
「ふむ、策があるんじゃな」
「はい、空から行きたいんですが」
 こう言うのだった。
「この度は」
「空から?どうするんじゃ」
「空挺作戦です」 
 紗枝も来て言ってきた。
「航空機に乗ってです」
「パラシュートでか」
「はい、降りまして」
 そうしてというのだ。
「攻めようかと」
「街の中にじゃな」
「見たところピッツバーグは対空も凄いですが」 
 それでもというのだ。
「夜間はどうか」
「ふむ、夜にか」
「そうです、街の中に入ろうと思ってます」
「黒いパラシュートで術で姿を消して」
 由香は具体的に言ってきた。
「そうしてです」
「中に入るんじゃな」
「四人で考えて話したんですが」
「エミリーさんも強いですし」 
「そう簡単には勝てんのう」
「エリーでもそうでしたね」
「わらわも狙撃されたわ」
 碧はこのことを話した。
「いい一撃だったのう」
「そうでしたね」
「わらわだからかわせたが」 
「うち等やと危なかったです」
 雅美は真顔で話した。
「あの狙撃は」
「だからじゃな」
「はい」 
 まさにというのだ。
「エミリーさんのことも考えて」
「夜にこっそりとじゃな」
「空から入りたいですが」
 空挺攻撃を行ってというのだ。
「どうでしょうか」
「いや、相手もわかっちょる」
 碧は四人の提案を聞いてから眉を顰めさせて答えた。
「だからじゃ」
「それで、ですか」
「ちょっと賛成出来んわ」
「そうですか」
「高射砲や対空機銃も多いしのう」
 街を観ればそうだった、城壁の上に多くのそうした兵器があり碧達が用いている航空機や飛べる将兵達を迎撃している。
「ここはじゃ」
「迂闊にはですか」
「攻められんのう」 
 空からはというのだ。
「せめて高射砲や対空機銃が減ってからじゃ」
「敵のですか」
「そうじゃ」 
 瑠璃子に城壁を見つつ話した。
「だからのう」
「今はですか」
「やらんことじゃ、夜にそうしても」
「返り討ちですか」
「そうじゃ、機を待つんじゃ」
 今はというのだ。
「いいのう」
「わかりました、では」
「今は正攻法じゃ」
 こう言ってだった。
 碧は城壁への攻撃を行わせてだった。
 そのうえでそこにある敵の兵器や将兵を減らしていった、その中には高射砲や対空機銃もあってだった。
 三日程攻撃を続け敵の迎撃能力が落ちた時に碧は四人に言った。
「今夜がいいのう」
「はい、ほなです」
「私等は空からいきます」
「夜に街の中に降下して」
「そこから攻めます」
「そうするんじゃ、しかしじゃ」
 こうもだ、碧は四人に話した。 
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