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博士の挑戦状

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第二十一話

              第二十一話  博士の相手は
 華奈子は牛乳の最後の一杯を飲んでから美奈子に言った。
「あたし達は博士の相手はね」
「先生達に止められているし」
「そもそも博士って桁外れの力があるから」
「私達ではとてもよ」
 美奈子は自分の牛乳を少しずつ飲みつつ応えた。
「相手に出来ないわ」
「そうよね」
「だからね」
「先生達の言う通りにね」
「私達はね」
 こう華奈子に話した。
「博士についてはね」
「見ているだけね」
「それでね」 
 そのうえでというのだ。
「何もよ」
「しないことね」
「少なくとも今はね」
 美奈子はさらに言った。
「私達ではよ」
「博士の相手は無理ね」
「まだ子供で」
 それでというのだ。
「魔法だってね」
「先生達みたいに凄くないから」
「だからね」
「あたし達が博士の相手をしたら」
「あっという間によ」
 それこそというのだ。
「一蹴されてね」
「終わりね」
「今の私達が出来ることは」
 美奈子は牛乳を飲みつつさらに話した。
「魔法を勉強して修行して」
「もっと強くなることね」
「ええ、学校のお勉強もね」
 こちらもというのだ。
「しないといけないし」
「そうよね、そっちもね」
「そうよ、学校に通ってるなら」 
 それならというのだ。
「当然ね」
「そちらも頑張らないとね」
「いけないから」
 だからだというのだ。
「そうしたことを頑張る」
「それが一番ね」
「ええ、絶対に勝てないなら」 
 そうした相手がいるならというのだ。
「勝てる様になる」
「そうよね」 
 華奈子は美奈子の言葉に頷いた、そして彼女が牛乳を飲み終えると二人でコップやパックをなおしたのだった。


第二十一話   完


                    2022・12・25 
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