| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

おぢばにおかえり

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第七十三話 態度が少しその四

「ひのきしんするでしょ」
「その時に動きやすいからズボンですね」
「そうなの、何時させてもらうかわからないから」
 言うならいつも作業服を着ています。
「それでなのよ」
「そういうことですね」
「それにめくれるしね」
 スカートだとです。
「長くてもその心配あるし」
「先輩ロングスカートだったことありますね」
「滅多にないけれどね」
「制服の時は流石にスカートでしたけれど」
「天理高校の時はね」 
 もう懐かしくなっています、あの濃紺のブレザーで首に細いリボンがあるものが。
「そうだったけれどね」
「あの制服僕好きでして」
「地味だけれどね」
 スカートの丈も長いです、膝まであります。
「それでもなのね」
「色もデザインも」
「そうなのね」
「だから僕学校に行くの楽しみだったんですよ」
「あれっ、言葉過去形になってるわよ」 
 このことに気付きました。
「好きなら今もでしょ」
「制服見られるからですね」
「ええ、何でそこで過去形なの?」
「だって先輩の制服姿が見られたからですよ」
 こう私に言ってきました。
「好きな制服ですけれど制服姿を見たいのは」
「私だけ?」
「そうなんですよ」
「私の制服姿見てどうするのよ」
 またしても訳のわからないことを言ったわねと思いました、そう思いながら新一君に対して言いました。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧