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星河の覇皇

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第八十三部第三章 今だ目覚めずその三十一

「くれぐれもだ」
「発見されてはなりませんね」
「このことはな」
「あの艦艇については絶対ですね」
「若しもだ」
「発見されますと」
「終わりだ」
 まさにその時点でとだ、アッディーンはカーシャーンに話をした。
「発見されるとな」
「あの艦艇は」
「まさに的だ」
 そうした兵器だというのだ。
「だからな」
「発見されることは」
「あってはならない」
 まさにというのだ。
「だからこそ諸君にはだ」
「はい、今回もですね」
「あの艦艇の運用についてはな」
 くれぐれもとだ、アッディーンはまずは己の前にある紅茶をのみつつ軍議に参加している者達全員に話した。
「諸君はだ」
「発見されてはならない」
「このことは守ってもらう」
 こう言うのだ。
「失敗はしていいものと悪いものがあるが」
「はい、この度はです」
 まさにとだ、ベニサフが応えた。
「悪いものです」
「その通りだ」
「左様ですね」
「そしてだ」
「失態は」
「責任を取ってもらう、そしてそれはだ」
 責任を取るべき者の中にはというのだ。
「私もだ」
 アッディーン自身もというのだ。
「取る」
「そうされますか」
「閣下も」
「責任を」
「もしここでしくじれば」
 失敗をすればというのだ。
「敗れる、そして」
「シャイターン主席が復帰しますと」
 ベニサフが応えた。
「あの兵器も」
「容易にだ」
 それこそというのだ。
「見破られる」
「そうなるからな」
「だからですね」
「私もだ」
 こう言うのだった。
「責任を取る」
「そうされますか」
「国家主席ご自身が」
「そうされるのですね」
「指揮官、士官のすべきことは」
 何かというと。
「決断とだ」
「責任を取る」
「それが士官の仕事ですね」
「まさに」
「なら私もだ」
 アッディーンもというのだ。
「同じだ」
「左様ですか」
「そこまでお考えとは」
「この度の戦いに」
「常だ」
 アッディーンの言葉はここでは一言だった。 
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