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ハッピークローバー

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第六十七話 阪神の勝利を聞いてその八

 だがそれだけではないとだ、中国から来た娘は話した。
「それで自分は印押す」
「サインね」
「それしてたから」
「その印押すのも大事よね」
「晋は劉禅さんみたいにすらよ」
「してなかったのね」
「だから無茶苦茶になって」
 そうなりというのだ。
「挙句にね」
「滅んだのね」
「もう国がボロボロになって五胡が来て」
「そうなってよね」
「本当に滅んだから」
「三国志はバッドエンドね」
「最悪のね」
 それこそというのだ。
「私としてはよ」
「そう言うしかないのね」
「そうよ」
 まさにというのだ。
「本当に」
「じゃあ三国志も」
「三国志演義読んでないわ」
「やっぱり」
「それにあらすじも知ってるしね」
 肝心のこちらもというのだ。
「もうね」
「読んでないのね」
「そうなの」
「成程ね、まあハッピーエンドの名作と言っても」
「少ないかしら」
「いや、少なくなくても」
 それでもとだ、富美子は話した。
「バッドエンドの作品もあるってことでしょ」
「中には」
「ハッピーエンドの作品もあれば」
 それと共にというのだ。
「バッドエンドの作品もね」
「あるの」
「あとハッピーエンドと言っても」
 富美子は枝豆を食べてから話した。
「完全なとは限らないでしょ」
「そっちもなの」
「誰かが犠牲になったりして」
 そうしてというのだ。
「ハッピーエンドになるとか」
「そういえばそんな展開の作品もね」
「あるでしょ」
「中国でも日本でもね」
「だから全体的にね」
 作品全体を見てというのだ。
「よかったって思えたらハッピーエンドで」
「あんたはそれならなの」
「いいと思ってるわ」
「そうなのね」
「最近の日本のアニメや漫画や小説でもあるでしょ」
「というか結構あるわね」
「そうでしょ」
「ええ」
 富美子にそれはと答えた。
「言われてみれば」
「中には助かって欲しいキャラが死んだりしてね」
「悲しいわね、その時は」
「けれどね」
「それでもなのね」
「全体として見て」
「それでなのよ」
 その作品世界からというのだ。
「ハッピーエンドにね」
「なるのね」
「だからね」
 それでというのだ。 
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