たどん王国の激ひみつ【完結】
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余命宣告
前書き
沙世子が、サンダーソニアに「余命宣告されてるの?」と聞かれた。一瞬頭が真っ白になり、涙を流しながら「私、余命宣告されてるのよ?」と話した。「あなたにとっての運命の人はもっと他にいるんじゃないか」と話しかけた。
「ほらね」と言われて、自分が何をされているのかようやく気がついた沙世子は、「ちょっ、何をしているんですか!?︎」と言ったら、サンダーソニアはすぐに離れたが、それでも鼻先がつくような距離まで近づかれたままだったことには変わりなかったので「離れて」と伝えたら、素直に従ってくれた しばらくして沙世子は冷静になると、鞄の中から手鏡を取り出して顔を見てみた サンダーソニアはその様子をじっと見ながら、「そんなに慌てなくて大丈夫よ」と言った 沙世子は手鏡をしまうと、「えっと」と言ってどう話を続ければいいのか迷っていると、サンダーソニアは「ねえ」と言って話しかけてきたので、「何かしら」と返事をしたら、急に手を取ってきたので、思わず体がビクッと震えてしまった 沙世子は突然の出来事だったので驚いてしまい「ちょっと」と言った後、少し後ろに下がってしまった すると、サンダーソニアは「ごめんなさい」と言ってすぐに手を離したので、「いえ、こちらこそ」と言ってその場を取り繕った サンダーソニアが少し顔を赤くしながら黙り込んでしまったので、何を話したらいいのか困ってしまった沙世子は、とりあえず「それで」と言って会話を続けた
「あなたは私の何が気に入ったの?」
そう質問されたサンダーソニアは、一瞬戸惑った表情をした そして、サンダーソニアは一度深呼吸してから沙世子の目を見た 沙世子は、真剣に見つめてくる視線に対して同じように見つめ返すと、サンダーソニアは静かに口を開いて「私はね」と言った後、「あなたのことを一目見た時からずっと好きだったのよ」と言った 沙世子は一瞬頭が真っ白になった そして、ようやく我に帰ると「冗談はやめて」と言ったが、サンダーソニアは全く動じることなく続けた
「別に冗談なんかじゃないのよ」そう言ったサンダーソニアは「私はね」と言って続けた
「私があなたに初めて出会った時にね、不思議な気持ちになったのよ」と言ってから、沙世子の方を見ると、「もしかすると」と言って、さらに続けた
「その時の感覚がね、まるで運命の人を見つけた時のように思えたのよ」
沙世子はそれを聞くと「一体どういう意味なのか」と思ってサンダーソニアの目をもう一度見ると、そこには少し熱っぽく見えるものがあったのが見てとれた 「一目惚れした」と言われた時には、正直嬉しかったけど、「それはちょっと言い過ぎではないか」とも思っていたので、「あなたにとっての運命の人はもっと他にいるんじゃないか」と言ってみると、サンダーソニアは小さく笑った
「そんなことないわよ」と言ったサンダーソニアの笑顔は、今まで沙世子に見せてきたどの表情よりも綺麗なものに見えた
「あなたじゃなかったらこんなことは言わないわよ」と言われた時は、またドキッとしてしまったけど、沙世子は「でも」と言って反論しようとしたけど、サンダーソニアは首を横に振ってそれを否定した
「私はね、あなたのことが好きなのよ」サンダーソニアはそう言って沙世子の手を取った 沙世子は「えっ」と言って固まった
「それにね」サンダーソニアはそう言うと、沙世子の耳元に顔を近づけて、「私にとってはあなた以上の人はいないのよ。
入籍して」と言ってから、離れた 沙世子はサンダーソニアにそう言われた瞬間、胸が高鳴ったのと同時に、サンダーソニアが言っている言葉の意味が分からずに、「えっ?今なんて」と言った後、サンダーソニアの顔を見て「入籍?」と聞き返した すると、サンダーソニアは「えぇ」と返事をした後、「結婚して」と言った後、沙世子の頬に触れながら、「あなたと結婚したいのよ」と言った 沙世子はサンダーソニアの言葉を聞いて、どう返事をしていいのか全く分からずにいた
「あの」と言いかけたところで、サンダーソニアが「もちろん」と言って続けた
「あなたが私の伴侶になってくれるなら、あなたが抱えている問題は全て解決するわよ」
沙世子はその言葉を聞くと、「つまり」と聞いたら、「あなたが私の家族になるのよ」と答えた 沙世子はサンダーソニアの家族という言葉が引っかかって、「どうしてそんなことを知っているの」と聞くと、サンダーソニアは「実はね」と前置きしてから話し始めた
「私は魔法使いの弟子みたいなものよ」サンダーソニアはそう答えると、「だから、色々なことを知ってるのよ」と答えた 沙世子はその答えを聞くと「つまり、私の悩みも全て知っているということかしら」と尋ねたら、「そうよ」と答えたので、沙世子は思わず「一体いつから」と言ったら、「初めて会った時よ」と答えたので、「私達、まだ会って間もないはずよね」と言ったら、「確かにあなたはまだ私と出会ったばかりかもしれないわね」と言って続けた
「でも、私にとっては違うのよ」
沙世子はサンダーソニアが何を言おうとしているのかよく分からないので、黙っていると、「ねぇ」と言ってサンダーソニアは続けた「あなたは一体何に悩んでいるのかしら」
沙世子はサンダーソニアに言われて、どう返事をすればいいのか困っていると、サンダーソニアは「私に教えてくれない」と言った後、「私ならきっと力になれるわ」と言ってきたので、沙世子は何も言わずじっとサンダーソニアの目を見つめていた。
そしてポロっと涙を流した。
「私ね。
余命宣告されてるの。
持って、あと半年だって」沙世子はそう言うと、また泣き出してしまった サンダーソニアは沙世子が泣いている姿を見て、「大丈夫よ」と言って抱きしめてあげたら、「もうすぐ死んじゃうのよ」と言ったら、「私はね」と続けて言った
「あなたのことをずっと見守っていられるわよ」沙世子はサンダーソニアにそう言われると、「なんでそんなことが分かるの」と言ったら、サンダーソニアは「私はね」と言って話を続けた
「あなたのことを一目見た時からずっと好きだったのよ」
サンダーソニアがそう言うと、沙世子は驚いた表情をしたので、サンダーソニアは「私があなたに一目惚れしたように、あなたも私に一目惚れしてくれたのかしら」と尋ねると、沙世子は「えっ」と言って固まってしまった
「別に冗談なんかじゃないのよ」サンダーソニアはそう言ってから続けた
「私はね、私があなたに出会った時に感じた不思議な感覚がね、まるで運命の人を見つけた時のように思えたのよ」
サンダーソニアがそう言うと、沙世子は「一体どういう意味なのか」と思ってサンダーソニアの目をもう一度見ると、「一目惚れした」と言われた時には、正直嬉しかったけど、「それはちょっと言い過ぎではないか」とも思っていたので、「あなたにとっての運命の人はもっと他にいるんじゃないか」と言ってみると、サンダーソニアは首を横に振ってそれを否定した
「私はね、エベレスト先生が好きだったの。
思い切って告白したら『俺はチョモランマ星に婚約者がいるから』って断られたの。
それで代わりに沙世子を紹介してくれたの。
あのね、黙っててごめんね」
それを聞いて沙世子は動転した。
「私、余命宣告されてるのよ?もうすぐ死んじゃうのよ」
するとサンダーソニアが涙ぐんだ。
「実はね。
これをあなたに渡してくれって」スカートのポケットから指輪を取り出した。
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