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超地球救済戦記!断罪王Ω〈オメガ〉~戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下の無職童貞ニートの俺が全員滅亡させる‼~

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第二百四十話 山下テツヤ その4

第二百四十話 山下テツヤ その4
断罪王現象。それは、ある日突然、普通の社会人が社会不適合者になってしまう現象である。
この現象により社会不適合者になってしまった人々を国は『断罪者』と名付けた。

近所で起きた火災で、先輩と別れたばかりの彼氏が犠牲になった。
次の日、先輩は左足をやけどした状態で学校に登校してきた。
先輩はその火災について、自分が関係者であることを俺に打ち明けた。
しかし、先輩はなぜか、俺に真相を話すことをためらったのだった。
俺がわかったことは、『先生』と呼ばれる謎の人物が『先輩』を変えてしまったということだけだ。
「先生からもらった魔法をね、試しに別れた彼氏に使ってみたの。最初は先生の言ってること全部嘘だと思ったからね、だから、まさか、ほんとうにあんなたことになるとはおもわなかったのよね」
「先生...って誰ですか?」
「ないしょ」
(い、意味がわからない...でも、ダメもとで言ってみる価値はある...)
「なら、僕もその『先生』に会わせてくださいよ!」
「ダメよ!そんなの絶対!」
先輩はめずらしく、真剣な表情で俺を叱る。
「どうして、そんなに怒るんですか?本当はなにか隠してるんじゃないですか?」
「確かに『先生』と契約すれば、ある意味、超能力者になれるかもしれない...」
「だったら、いいじゃないですか!僕たちは超能力研究部なんですから!」
「でも、後輩、大きな力を得るってことはそれだけ、失うものも大きくなるってことよ。その覚悟が後輩にはあるの?ないなら、もう、二度と『先生』に会いたいだなんて言わないで!」
「なんか、今日の先輩、先輩らしくないですよ!」
「そりゃあね、『あんなこと』があったあとじゃ、仕方ないわよ...」
部室のドアがノックされる。
こっちがドアを開ける前に、何者かによってドアが開けられる。
部室の中に、鞘に入った状態の刀を持った見知らぬおっさんが入ってくる。
「すまんな、いきなり、俺は北原キョウジ」
先輩がパイプ椅子から立ち上がる。
「また警察?昨日の証言なら、全部、警察に話したけど...」
(先輩の言っていることはウソだ...先輩の言っていることが本当なら、先輩は学校には登校できないはずだ...)
「違う違う、リンクマスターだよ、リンクマスター。あんたが西原アサリだな?」
「ええ、そうよ」
「警察から聞いたが、アンタはきのう、別れた彼氏と夜中に言い合いになって、そしたら、いきなり彼氏がライターで自分の体に火をつけて焼身自殺したと証言しているね。でもおかしいと思わないかい、どうして、別れを告げた側が、いきなり焼身自殺なんてするんだ?自殺するのは普通、別れを告げられたほうなんじゃないか?」
「そんなこと言われったって...私は確かに見たわ、別れた彼氏が自分の体に自分で火をつけるところをね、もしかしたら、彼氏のほうが最近流行りの、断罪者(社会不適合者)にでもなっていたんじゃないの?それなら、なおさら、あなた達リンクマスターの専門でしょ?」
「確かに、その可能性もあるな...それはさておき、今日はちょっとしたテストを君にしてもらいに来た...」
「テスト?」
「ああ。西村アサリ...この紙に君の思ったことを書いてごらん...」
(まずいぞ、このままだと先輩が断罪者(社会不適合者)であることがバレてしまう...)
「別にいいけど、仮に私が断罪者(社会不適合者)だったとして、私を放火犯だと決めつける証拠にはならないわよ...」
「別にそういうわけじゃない、だいたい、さっきあんたが言ったんだぜ、断罪者のことは俺らリンクマスターの専門だって」
「わかったわよ、描けばいいんでしょ、描けば...」
アサリが紙に書いたイラストがコレ↓だ。
『鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤
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「ビンゴだな、こりゃあ」
「よかったわね、私が断罪者(社会不適合者)で。それで、どう、これで気が済んだ?」「まともな状態に戻りたいとは思わないのか?」
「断罪者(社会不適合者)であろうとなかろうと、私は私よ、アンタ達リンクマスターのケアを受ける気はないわ」
「俺達の調べでなぁ、昨日の火災現場に狂撃波動の粒子が検出された、そして、お前は断罪者(社会不適合者)だ...」
「だから?」
「西村アサリ、お前、狂撃波動の力を誰にもらった?」
「言っている意味がわからないわ...」
「実は最近、とある田舎の住人が一夜で全滅した事件が起きた、被疑者の名前は竹田マサタカ」
「誰よ、そいつ!」
「そして、その田舎で起きた大量殺人事件の事件現場にも、昨日の火災現場で検出された狂撃波動と同じものが検出された、つまり、あんたは今、竹田マサタカと同じ力を持っているってことだ、そして、俺の友人が言うに、狂撃波動の力の受け渡しが可能なのはこの世界でただ二人だけ...そう、桜原カエデだ...」
キョウジの話を聞いた先輩の顔に明らかに動揺が見える。
「そして、その桜原カエデについて、調べていた同業者達が次々と行方不明になっている...カエデの情報を提供してくれれば、今回の放火事件の犯人があんただってことは警察には黙っててやるよ...」
「悪いわね...『先生』を裏切ったら、私、先生に殺されちゃうのよね...」
先輩がキョウジに向かって右手をかざす。
先輩の右手から放たれた狂撃波動をキョウジは、鞘から抜き取った『狂撃刀』で真っ二つにする。
「さっきの一撃で俺を殺せると確信して、ボロを出したな...ただの断罪者でないとわかった以上、もう容赦はしない...」
そう、キョウジは相手がただの断罪者ではないとわかった時点で、アサリに対して狂撃刀から放たれる狂撃波動によるケアから、物理的なダメージを与えて、捕獲することに決めた。
キョウジが一瞬で先輩の目の前に移動する。
まさに達人業である。
キョウジの狂撃刀が先輩に向かって振り下ろされる。
「先輩‼」
つぎの瞬間、キョウジの動きが止まる。
部室の床にできたキョウジの影から、美しい女性がゆっくりと飛び出してくる。
その女性がアサリに向かって満面の笑みを浮かべながら、口を開く。
「あらあら、ダメじゃないアサリちゃん...自分から私のことをしゃべっちゃうなんて...」
「後輩!逃げて!」
先輩の警告を聞いてもなお、俺は突然の出来事に体を動かすことができない。
「あら、後輩思いのいい先輩なのね...でも、私のことを見てしまった以上、ただで返すわけにはいかないわねぇ...」
「なるほどな...石間からもらった写真とそっくりだ...あんたが桜原カエデだな...」
「あなたたちリンクマスターも懲りないわね...あと何人、私に殺されれば満足するのかしら?」
「ケッ...あんたの生徒はさっき、俺に狂撃波動を撃っちまった...これで、いずれ、ここに狂撃波動の粒子が間違いなく検出される、そうすることで、俺は次の担当者に情報を託すことができる...もう悔いはねぇよ...」
「アサリちゃん、あなたがこのリンクマスターにとどめをさしなさい」
「私...ですか?」
「そんなに驚かなくてもいいじゃない、もうすでに一人殺してるんだから...それとも大事な後輩の前で人を殺すのが怖いの?」
「わ、わかりました...そのかわり、後輩は絶対に殺さないでください...」
「いいわよ、『殺さなければ』いいのよね」
先輩の右手のひらから狂撃波動↓が放たれる。
『鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤
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狂気波動↑を全身に受けたキョウジが意味不明な言葉を呟きながら、狂撃刀を自分ののどに突き刺す。
「嘿顶的还嘿부주顶个顶嘿웅부주找该喝벚배너飞顶啊雾节课很不嘿错벚배너顶从辅导找该喝喝节주벚배너课很不个顶嘿웅부课很주找该喝벚배너飞嘿错벚배课很너顶个부주顶个顶嘿웅부주找该喝벚배너飞顶啊雾顶嘿웅부주找该课很喝벚배너飞顶啊雾节课很不주벚배너...‼」(先輩の狂撃波動を受けたキョウジが自殺した...じゃあ、先輩と別れた彼氏も、自殺したっていうのか...!)
キョウジの死亡を確認したカエデが両掌を胸の前で会わせて微笑む。
「よくできました!アサリちゃん♪さすが私の生徒ね!」
「なにが...よくできました、なんだよ...」
俺は先輩の必死の努力も無視して、カエデに向かって声を荒げる。
「先輩に無理やり人を殺させておいて、なにが、よくできました、だ!お前だけは絶対に許さないぞ!」
「あら、なかなか度胸のある子ね、気に入ったわ...」
「先生!後輩には手を出さないって約束です!」
「わかってるわよ、そんなこと...」
カエデがそっと、俺に耳打ちをしてくる。
カエデが俺に言ったのは、どうやら、どこかの住所だと思われる。
「それじゃあ、楽しみに待っているわ...後輩君♪」
カエデが去った後の部室で先輩はふいに、キョウジの死体を凝視しながら呟く。
「後輩、それ、片づけお願いね」
「は、はい...」
前日、先輩が将棋のコマを床に散らかした際にも、俺は同じようなことを先輩に言われたような気がする。
今、地面に横たわっている死体は、将棋の駒と比べるとあまりにも重かった。
この部室はもともと清掃用具をしまう倉庫だったんだけど、ダメもとで探すとやっぱりあった。
シャベル。
キョウジの死体は部室の床下の土に埋めた。
証拠隠滅を終えた俺を、背後から先輩が何も言わずに抱きしめてくれた。

次回予告 山下テツヤ その5



 
 

 
後書き
次回もお楽しみに 
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