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神々の塔

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第七話 神々との戦いの前にその六

「僕の大好きなイクラと蟹、イカのや」
「海鮮丼ですか」
「それも注文したらか」
「出せます」
「そうなんやな」
「はい、食材はです」
 シェフはこちらの話もした。
「それぞれの神界直輸入ですので」
「この宿屋やと魔界やな」
「はい」
 まさにという返事だった。
「左様です」
「そやねんな」
「ちなみにベール様はお寿司がお好きです」
 自分達の主はというのだ。
「それもトロが」
「そうやったんか」
「あとはインスタントラーメンも」
「そっちもかいな」
「特にカレーラーメンが」
「あの美味さがわかってるとは通やな」
「というか魔神も意外と人みたいなとこあるな」
 リーは自分の前にある炒飯を見て話した。
「食べものは」
「そうしたところは神霊の方々も人もです」
「同じか」
「左様です、またお考えも」 
 それもというのだ。
「結構です」
「人に近いところもか」
「あります」
 そうだというのだ。
「喜怒哀楽もありますし」
「そやねんな」
「特にギリシアの神々は」
「ああ、あちらの神々はな」
 リーも彼等のことを聞いてそれはと頷いた。
「そやな」
「はい、極めてです」
「喜怒哀楽が激しいな」
「どの神霊の方もそうした傾向にありますが」
「特にやな」
「喜怒哀楽が激しく」
 リーの言う通りにというのだ。
「むしろ人よりもです」
「人みたいやな」
「そう言われることもあります」
「神話やとな」
 リーはこの世界にもあるそちらの話もした。
「ほんまな」
「結構えげつない話あるな」 
 シェリルが応えた。
「ギリシア神話には」
「結構以上かもな」
「えげつなさがやな」
「しかもその量もな」
「相当やな」
「これは人もやが」
 神々に限らないのがギリシア神話の凄いところである、人間もまた感情の起伏も行動もかなり激しいのだ。
「ついカッとなってな」
「それでやな」
「大量サイコ殺人とかな」
「あるな」
「それで本能の赴くままな」
「子供作ったりな」
「もうな」
 リーはさらに言った。
「そうしたことがな」
「普通にやな」
「ギリシア神話はあるな」
「神々にしてもで」
「人でもな」
「その様にです」
 また宿屋の女が言ってきた。 
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