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博麗神社が幻想郷入り【完結】

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構造的に許されない修羅場

 
前書き
霧雨魔理沙と博麗霊夢の和合など、構造的に許されない修羅場が始まった。霧雨魔理沙は、霊夢と魔理沙が二人きりになる前に何とか阻止しようと試みた。紫は二人を引き止めようと躍起になり、いつの間にか三人とも人里に辿りついていた。 

 
修羅場が始まった。何故ならこの世界線では霧雨魔理沙と博麗霊夢の和合など構造的に許されないからだ。神に仕える巫女は清廉潔白でなければならない。もしその禁を破ろうとすれば世界によって関係を破綻させられるか、強行すれば世界が破局する。いずれにしてもなかったことにされる。「お前がその気なら、こっちにも考えがあるぞ」
「何だと?やってみろよ」
「ふん。後悔しても知らないからな」
「上等だぜ」
「おい、やめろって。何でお前らはいつもこうなんだ?」
「だって、紫が……」
「だって、魔理沙が……」
「分かった。分かったから。私が悪かった。謝るから許してくれ」
「本当に反省しているんだろうな?」
「ああ、もちろんだ」
「じゃあ、許してあげるわ」
「ありがとう。感謝する」
「でも、紫も少しは自重しないと駄目だと思うぜ」
「ああ、分かった。気をつけることにしよう」
「さっきから何の話をしているの?」
「いや、何でもないぜ」
「そう。まあいいわ。ところで、これからみんなでどこかに出掛けないかしら?」
「おお!いいなそれ」
「ふむ。悪くない提案だが、私はパスさせて貰おうかな」
「どうしてだ?」
「いや、特に用事があるわけではないのだが……、ただ単純に面倒くさいんだよな」
「なんだよそれ。もっと頑張るんだぜ」
「いや、私は霊夢と違って怠け者なのだ。霊夢のように毎日頑張って働くことは出来ないんだよ」
「そうか。分かったぜ。霊夢。どうする?」
「うーん。私は別に構わないんだけど……」
「よし。決まりだな。じゃあ、早速出かけるか」
三人は出掛ける準備を始めた。
一方、紫は霊夢と魔理沙が二人きりになる前に何とか阻止しようと試みるが、時すでに遅し。二人は手を繋いで歩き始めていた。紫は二人の後を追いかけると、必死に説得を試みる。しかし、二人は聞く耳を持たない。紫は二人の前に立ち塞がって通せんぼをするが、霊夢と魔理沙は紫を払い除けて先に進もうとする。それでも紫は二人を引き止めようと躍起になる。そんなことをしているうちに、いつの間にか三人とも人里に辿りついていた。
「お腹空いたな。何か食べに行こうぜ」
「うん。私も丁度そう思っていたところよ」
「おいおい。まだ話は終わっていないだろう?」
「紫はもう帰ってもいいんじゃないかしら?」
「おい待ってくれ。話を聞いくれぇ~っ」紫は泣きながら叫んだが誰も助けてくれなかった。結局、三人は食事処で食事をすることになった。
その日の夜、魔理沙と霊夢はベッドの上で寝転んでいた。
「ねぇ、魔理沙。明日は何しようか?」
「そうだな。久しぶりに神社に参拝客が来るといいな」
「そうね。でも、あんまり無理しないでね」
「分かってるぜ」
「ところで、魔理沙は私の事好き?」
「え?なんで急にそんなことを聞くんだぜ?」
「いや、魔理沙が私に対してどう思っているのか知りたくなってね」
「うーん。そうだな……。嫌いじゃないぜ」
「それは好きということなのかしら?」
「そうなのかもしれないな」
「じゃあ、魔理沙は私の事を好き?」
「うーん。よく分からないんだぜ」
「そう……。でも、魔理沙がそう言うのであれば仕方がないわね」
「霊夢は私の事が嫌いか?」
「うーん。そうね……。好きか嫌いかと言われたら、好きかもしれないわね」
「それは好きという意味か?」
「そうね。好きと言ってもいいと思うわ」
「そうか……。ありがとうな」
「いえ、こちらこそ」
「ところで、霊夢は私とキスしたいのか?」
「そうね。してみたいとは思うけど……」
「そうか……」 
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