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博麗神社が幻想郷入り【完結】

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紫と藍は人里に来ていたが、霊夢と魔理沙の仲がおかしいとは思わない

 
前書き
紫と藍は人里に来ていたが、霊夢と魔理沙の仲がおかしいとは思わないか。紫は懐に手を入れると、中に入っている物を手に取った。口にくわえてまでキスの真似事をする必要があるのかと問い詰めた。
 

 
「だとしたら、少しばかり懲らしめてやらないとな」
「ええ、そうね」
二人は不敵な笑みを浮かべた。
その頃、紫と藍は人里に来ていた。
「なぁ、藍。最近、霊夢と魔理沙の様子がおかしいとは思わないか?」
「確かに、最近の二人は妙に仲が良い気がしますね」
「そうだろ。実はな、私はある仮説を立てているんだ」
「どんな説ですか?」
「実は二人は付き合っているのではないかと私は考えているんだ」
「まさか、そんなことはあり得ませんよ」
「そう思うか?だが、そうとしか考えられないような行動をとっているんだぞ」
「例えば?」
「まず、二人は毎晩のように同じ部屋で寝ている」
「そうですね」
「そして、今朝のことなんだが、二人は同じ布団の中で抱き合って寝ていたんだ。これはどういうことだと思う?」
「うーん。普通に考えるなら、恋人同士だからでしょうね」
「そうだろうな。つまり、二人は交際しているということだ」
「まあ、その可能性は高いと思いますが……」
「でも、二人が本当に付き合っていないとしたら、何故二人は一緒に寝ているんだ?おかしくないか」
「それはそうですが……」
「そこでだ。二人に直接聞いてみることにする」
「どうやって聞き出すんですか」
「ふふふ。こうするのさ」
紫は懐に手を入れると、小さな箱を取り出して中に入っている物を手に取った。そして、それを口にくわえると、もう片方の手で藍の手を握った。
「何をする気なんですか?」
「見てれば分かるさ」
そして、その物体を激しく上下に動かし始めた。
「どうだ。これで分かったか?」
「何が?」
「だから、これを口に入れて動かすことで、相手にキスをしているように錯覚させることが出来るんだよ」
「なにそれ。意味分からないんだけど」
「え?」
「何でわざわざ口にくわえてまでキスの真似事をする必要があるわけ?」
「いや、だからキスの代わりとして……」
「あんた馬鹿なの?」
「な、何を言うんだ。私はただ純粋にキスというものに興味があって……」
「はいはい。分かったから。で、本当は何が目的なのかしら?」
「だから、キスの真似事だって……」
「嘘ばっかり。本当は霊夢と魔理沙が付き合っているかどうか調べる為に来たんでしょ?」
「ち、違う!私は純粋な興味から……」
「はいはい。分かったから」
「お前こそ、どうしてここに居るんだ?」
「それは、たまたま通りかかっただけだぜ」
「ほう。偶然か。ということは、霊夢と魔理沙が一緒に寝ていたという情報も偶々手に入れたということか?」
「ああ、そうだぜ」
「なにぃ!?それは本当か?」
「ああ、間違いないぜ」
「貴様……許さん!」
「おいおい。いきなり何する気だ」
「決まっているだろう。霊夢と魔理沙が二人きりで寝ていたことを問い詰めに行くのだ」
「おいおい。落ち着けよ。そんなことをして何になるっていうんだ?」
「決まってるだろう。二人に罰を与えるのさ」
「どうしてそんな必要があるんだ?」
「霊夢と魔理沙が二人きりで寝ているという情報を入手した以上、放置しておく訳にはいかないだろう」
「いや、別に放っておけばいいだろう」
「何言っているんだ。もしも二人の関係が親密なものになっていたらどうするつもりだ?」
「その心配は無いと思うぜ」
「なぜそう言い切れる」
「私達は霊夢の家で暮らしてるんだぜ。もし、二人の関係が進展しているのであれば、同じ部屋で寝ることなんて無いはずだぜ」
「むぅ。言われてみれば、それもそうだな」
「それに、仮に霊夢と魔理沙が付き合っていたとしても、紫がそれを邪魔するのは間違っていると思うぜ」 
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