博麗神社が幻想郷入り【完結】
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魔理沙が美奈に「霊夢さんに頼まれて来た」と告白した
前書き
魔理沙が美奈に「霊夢さんに頼まれて来た」と告白した。魔理沙は美奈に「霊夢の気持ちに応えることは出来ない」と訴えた。美奈は魔理沙に訴えるが、魔理沙はそれでも食い下がった。
「ありがとう。美奈。私、美奈のそういうところ大好き。これからもよろしくね」
美奈は早苗に手を握られて照れ臭くなったのか、頬を赤く染めると恥ずかしそうにしていた。
それからしばらくして、美奈は魔理沙の家の前に立っていた。美奈は緊張した面持ちでインターホンを押すと、中から魔理沙が出てきた。「美奈か。何か用か?もしかして、霊夢の件についてか?だとしたら悪いが、今は誰とも話したくはないんだ。帰ってくれ」
魔理沙が冷淡な態度で美奈に接すると、美奈はそれでも食い下がった。「魔理沙さん、聞いてください。私は霊夢さんと貴方を仲良くさせる為にやってきました」
魔理沙は美奈の言葉を聞くと、不機嫌そうな顔をする。
「余計なお世話だっての。いい加減にして帰れよ」
しかし、美奈はそれでも引き下がらなかった。「私は霊夢さんに頼まれて来たんです。魔理沙さんが元気が無いようだから見てきてって言われたんです。だから、話を聞かせてください」
「……霊夢が私を心配してくれたってのかよ……。嬉しいぜ……。でも、私は大丈夫だ。心配いらねえよ。さっきの話は忘れろ」
魔理沙は美奈を追い返そうとする。
「本当に霊夢さんの気持ちを考えていませんね。霊夢さんの気持ちは私には分かりませんが、きっと魔理沙さんのことを考えています。だから、霊夢さんの気持ちを汲んであげたらどうですか?」
美奈は魔理沙に訴えるが、それでも魔理沙は首を横に振る。
「それでも私は霊夢の気持ちに応えられない。あいつの気持ちには応えてやれないんだ」
「なぜですか?霊夢さんの気持ちを受け止めてあげれば良いじゃないですか。そうすれば霊夢さんの気持ちが報われるかもしれないのに」
「霊夢の気持ちに応えることは出来ない。霊夢とはずっと一緒に居たいと思っている。だからこそ、この気持ちは隠し通さなければならないんだ。私のこの気持ちは霊夢を苦しめるだけだから」
「そんなことないと思いますよ。霊夢さんは魔理沙さんに好意を抱いているはずです。魔理沙さんはどうなんですか?」
「私は霊夢のことが大切だし、大切に思っている。でも、霊夢は私のことを友人としか見ていない。それに私は霊夢を不幸にしたくないんだ。霊夢が幸せになってくれればいいんだ」
「霊夢さんは貴方と一緒に居るだけで幸せなんじゃ無いんですか?」
「霊夢は私に幻想郷を救ってほしいと思っているはずだ。私と付き合うなんてことになったら、その期待を裏切ることになる。それだけは出来ないんだ」
「じゃあ、もし魔理沙さんの身に危険が迫ったら、霊夢さんは魔理沙さんの側にいられなくなるんですよ。それでもいいんですか?」
「霊夢が私の為に傷つく姿は見たくない。それに霊夢は強いから、どんな危機的状況に陥っても切り抜けられると思うぜ」
「魔理沙さんの言う通りかもしれませんが、霊夢さんが怪我をしない保証はどこにもないんですよ。それでもいいんですか?」
「霊夢が危険な目に遭うくらいなら、私が霊夢の代わりになってやる。霊夢が無事ならそれで構わない」
「本当に霊夢さんの為を思うなら、霊夢さんの気持ちに応えてあげるべきです。霊夢さんは魔理沙さんに恋をしているんですよ」
「ああ、そうだな。分かってるんだ。霊夢の想いは分かっているつもりなんだ。だけど、この気持ちは霊夢に知られてはいけないんだ」
「霊夢さんに自分の気持ちを伝えようとはしないんですか?」
「出来るわけないじゃないか。私と霊夢はずっと一緒だったんだ。今更告白したって遅いんだ。霊夢を困らせることになる」
「そうですか……」
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