博麗神社が幻想郷入り【完結】
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霊夢はしばらくの間、魔理沙と神社に置いておくことに決めた。
前書き
魔理沙が神社の寝室で、魔理沙と出会い、幻想郷で暮らしたいという。魔理沙は魔理沙と一緒なら幻想郷で暮らしたいという返事が帰ってきた。霊夢はしばらくの間、魔理沙と神社に置いておくことに決めた。
しばらく歩いたところで、またもや前方に光が見えた。霊夢は無視しようとしたが、魔理沙を背負っている以上避けて通ることは不可能である。霊夢は諦めて進むことにした。
しかし霊夢の予想に反して、そこにあったのは一人の女性だった。
その女性は霊夢に気がつくと、笑みを浮かべて話しかけてきた。突然の出来事に戸惑っていると、女性の顔は霊夢の顔へと変わっていく。霊夢は思わず後退りしてしまうが、逃げることは出来なかった。女性の手がゆっくりと霊夢の肩に伸びていく。
そしてその手が霊夢の体を掴んでしまった。霊夢が目を覚ますと、そこは神社の寝室だった。いつの間に眠ってしまったのだろうかと考えていると、部屋の入り口の方から聞き慣れた少女の声が聞こえた。
魔理沙だ。どうやら魔理沙は霊夢を探していたらしい。ようやく見つけたかと思うと、寝ていた自分の上に霊夢の姿が映る。魔理沙はそれを見た途端、血相を変えて飛び起きた。
何が起こったんだと尋ねる魔理沙に、霊夢は一部始終を話した。
話を聞き終えた後で、魔理沙は霊夢に謝罪した。それから、二人でこれからのことについて話し合ったが、特にこれといった良い案が出てくることは無かった。話し合いが終わると、魔理沙は疲れているだろうから休めと言って部屋を出ていこうとする。そこで、霊夢はずっと疑問に思っていたことを尋ねた。なぜ自分を連れ出したのかと。すると魔理沙は一瞬躊躇う素振りを見せたが、意を決したように口を開く。それは自分が外の世界にいた時に知り合った友達に似ていたからだ、と。そう言われてもピンとは来なかったが、とりあえず納得しておくことにした。霊夢は続けて他にも何か自分に出来ることがあれば協力させて欲しいと告げると、それなら少し頼み事があると返ってきた。それは博麗の巫女としての力がどれくらい使えるのか試したいので、この境内にある札を一枚持って外に出てほしいという事だった。霊夢はそれを承諾すると、札を持って外に出て行った。
***
紫が説明を終えると、皆はそれぞれ思い思いのことを呟いていた。その中で藍は一つの質問をした。
紫は幻想郷を守るために結界を張っていると言った。ならば、この世界に存在する他の生物たちにはどんな影響が出る?紫の説明を聞く限りこの世界に住む生き物たちは、外の世界に影響を与えられないように思えるのだが……藍の言葉を聞いた紫は難しい顔をしながら説明を続けた。この世界では妖怪たちの数が多すぎるため、バランスが崩れると妖怪たちが互いに殺し合いを始める恐れがあること。そうなれば幻想郷は簡単に崩壊しかねないということ。だからこそ、幻想郷を守るために結界を張って守ろうとしていること。藍の質問に対して紫は全ての問いに対し、答えられるだけの情報を持ち合わせていなかった。だから紫は幻想郷を守るために尽力していることを伝えた。
その言葉を聞いても、霊夢たちの中には疑念が生まれつつあったのだが、結局その真偽を確かめる手段は無かったのでそれ以上言及することをやめた。
***
その後、二人は神社に戻り今後の方針について改めて話し合う事にした。魔理沙は自分の魔法薬の材料を集めに行くために暫く家を留守にすると言っていたが、本当は美奈を連れて家に帰るつもりだったのだ。しかしその話をすると美奈は、魔理沙と一緒なら幻想郷で暮らしたいという返事が帰ってきた。魔理沙は当然反対したが、それでも美奈の意志は変わらなかった。そこで、霊夢はしばらくの間二人を神社に置いておくことに決めた。その間、美奈には神社の家事を任せることにした。
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