星河の覇皇

「よくあることだしな」
「それが変わるのが戦争だからな」
「結局最後に勝ってることが大事だからな」
「戦争ってのはな」
「だからティムールだってな」
「正直あれ位から勝った戦争多しな」
　緒戦で敗れてもというのだ。
「そこから弾き返すなんてな」
「もう普通だからな」
「それじゃあな」
「ティムールはまだまだいけるぜ」
「むしろここから反撃してな」
「形勢逆転だよ」
　そうなってというのだ。
「そしてバグダートに攻め入るんだよ」
「オムダーマンの首都にな」
「そうなるからな」
「今の劣勢を覆した方が嬉しいな」
「むしろ劣勢の方がいいな」
　最後に勝つならというのだ。
「今のうちは」
「本当にな」
　こうしたことを話していた、そうしてだった。
　彼等は今度はテレビの話題をしつつ食事を続けた、食事の後は自由時間だが昼休みの工場はのどかなものだった。
　皆くつろいだり本を読んだり談笑したりして時間を過ごしている、それは食事を終えた彼等も同じでだった。
　テレビの話題を続けていた、その話題はというと。
「最近ドラマがな」
「ああ、面白いドラマ減ったよな」
「というかテレビ自体が面白くないよな」
「しょうもないお笑い芸人ばかり出てな」
「バラエティ番組しかなくて」
「クイズ番組だってな」
　こちらのジャンルの番組もというのだ。
「視聴者出ないしな」
「さっき話したしょうもないお笑い芸人ばかりでな」
「芸人の事務所も同じとこばかりで」
「いい番組本当になくなったな」
「あんなの誰が見るんだ」
　面白くないテレビ番組なぞというのだ。
「テレビ観る位ならな」
「もうネット観るかゲームするか」
「どっちかだな」
「本当にテレビが面白くなくて」
「あれじゃあ皆観なくなるな」
「というかもう皆ネット観てるだろ」
　テレビの番組があまりにも面白くない為にというのだ。
「ネット動画は個人とか小さいコミュニティが頑張ってることが多いけれどな」
「ティムールでもな」
「そういう動画こそ真剣にしてるしな」
「だから面白いんだよ」
「けれどテレビはな」
「何か放送惰性でやってて」
「適当に作った番組でな」
　つまり熱意が感じられないというのだ。
「安いギャラの芸人ばかりで」
「何もかもが適当でな」
「それで面白い筈ないだろ」
「それで誰が観るんだ」
「そんなの言うまでもないだろ」
　彼等はどうかという顔で話した。
「面白い番組作れよな」
「本当にそんなのだからスポンサーも降りるんだよ」
「俺今観てるのドラマとアニメだけだぜ」
「俺もだよ」
「俺もだ」
　最早観るのはこういったジャンルの番組だけだというのだ。