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ねっけつ!パウマルタン百裂帳!!~時の刻みネギにゅう麵【完結】

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何でも、今いる時代のどこかに俺が持っているはずのライトセーバーがあるらしいのだが

すると、彼は驚くべきことを口にしたのである。何でも、今いる時代のどこかに俺が持っているはずのライトセーバーがあるらしいのだが、それがどこにあるのかまでは分からないらしい。なので、それを探す為にこの時代にやってきたのだという。その為には、この時代のことに詳しい人間の協力が必要だと考えたらしく、そのために俺に声をかけてきたというわけだ。ちなみに、先ほど出会ったときに言っていたことを詳しく聞いていくと次のような内容であった。まず、自分は現在二九八〇年の世界にいて、その時代はまさに終末を迎えようとしていた。その理由は明白であり、人類の数が激減してしまっていたからだった。その原因というのが例のウイルスによる感染症が原因だったのだが、これによって人口は一気に減少してしまったというわけである。さらに悪いことに、その病原菌は現在もなお増え続けているため、このままではいずれ地球上に生息するすべての生物が死滅してしまう危険性があったのだ。とはいえ、現時点ではまだ深刻な状況にまで陥っていないとのことだったので安心することができた。だが、それも時間の問題だということが判明してしまったので早急に対策を講じなければならないと思った矢先の出来事だったのである。そして、その結果行き着いた先が時空移動装置の開発だったという訳だ。つまり、彼は自身の目的を達成するためにわざわざ過去へとやって来たらしい。ところが、そう簡単に事は運ばず計画は失敗続きで上手くいかなかったのだという。それでも諦めずに何度も挑戦しているうちにようやく完成させることができたのだと聞かされた時は驚きを通り越して呆れてしまった程である。というのも、俺にはそんなことができるとは到底思えなかったからである。だが、こうして目の前に実物があることからも紛れもない事実なのだと認識させられたのであった。それからしばらく経った後、俺は再び彼に質問を投げかけることにした。今度は一体何があったのかということを聞いたのである。すると、返ってきた答えは予想外のものだった。何と、彼には妻がいるようで彼女の妊娠が発覚したらしいのだ。それで慌てて連絡を取ろうとしたものの時すでに遅く、彼女は既にこの世にはいなかったのだった。そのことに酷くショックを受けていた彼だったが、すぐに立ち直ったらしくこれからのことを話し合っていたらしい。その際に、彼が提案した内容が今から約五〇年後に訪れるとされる災厄を回避するというものだった。その出来事というのは何かと聞いたところ、今からおよそ四九七年後の二〇一二年十一月二五日に起きた彗星落下のことであることが判明した。その日こそ、小惑星ユリシーズが地球に接近して衝突するかもしれないと言われている日なのだそうだ。そのことを知った彼は早速行動を開始したものの結局どうすることもできずに終わってしまったということだったが、そんな彼に対して私はある提案をすることに決めた。
その内容というのは、私の時代に来て共に歴史を変えるということである。そうすれば、最悪の事態だけは回避できるだろうと考えていたのだが、意外にもすんなりと受け入れてくれたことに驚いたと同時に安心した気持ちになっていた。ただ、その後で彼から意外な言葉を聞くことになった私は驚くことになることになるのだがそれはまた別の話である。そして、私はこの時になって初めて自分が過去の世界にいることに気付いたのであった。 
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