ねっけつ!パウマルタン百裂帳!!~時の刻みネギにゅう麵【完結】
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「ええ、その通りですよ……私こそが本物の貴女です」
「俺は鬼龍院翔吾だ、よろしく頼むぜ」そう言って手を差し出してきたので握り返すと笑顔で応えた。
「こちらこそよろしくお願いしますね!」
「おう、よろしくな」そんなやり取りをしている内に段々と緊張が解れてきたのか、落ち着いてきた所で次の話題に移ることにした。
「ところでなんですけど、これからどうしますか?」そう尋ねた所、彼は少し考えた後で答えた。
「うーん、まあ適当にぶらついてみるか」
「そうですね、行きましょうか」こうして私達は当てもなく歩き出す事にしたのである。しかし歩きながらも考える事は同じでどうすれば相手を殺せるかという事ばかりだった。やがて路地裏に入った辺りで突然彼が立ち止まったのでどうしたのかと聞いてみると、意外な答えが返ってきた。
「なあ、お前って処女なのか?」あまりにも唐突な質問だったので思わず固まってしまう。
「ど、どうしたんですか急に!?」驚きのあまり声が裏返ってしまったが気にせず続ける。
「いや、ちょっと気になってな」そう言いながら私の身体を舐め回すように見つめる彼に嫌悪感を抱きながらも答えることにした。
「いえ……違いますけど……」それを聞いた彼はニヤリと笑うと再び歩き出したので私も後に続いたのだが、
「嘘つけよ」と言われた途端、視界が歪み始めたかと思うと次の瞬間には地面に倒れ伏していた。
突然のことに混乱しつつも立ち上がろうとするが上手くいかずそれどころか身体に力が入らないことに気付くと恐怖を覚えると共に理解した。どうやら毒か何かを盛られたらしい。だが一体いつの間にそんな事をされたのだろうかと考えていると、不意に声が聞こえてきた。
「おいおい、まさか気付いてなかったのか?」驚いて顔を上げるとそこには先程まで一緒にいた筈の彼の姿があり更に混乱する事になったのだが、同時に違和感を覚えた。というのも目の前にいる彼に対して妙な既視感を覚えたからである。
しかしその疑問はすぐに解消されることになった。何故なら目の前の彼が自分の知る人物だったからだ。
「あ……貴方は……!」
そう呟く私に笑いながら話しかけてくるその人物は紛れもなく私自身であったのだから。
何故こんな事になっているのか理解できず呆然としていると、もう一人の私が話しかけてきた。
「随分と驚いているようだな」そう言って笑う自分を見て怒りが込み上げてくるのを感じた私は、なんとか冷静さを取り戻すと改めて観察してみた。見た目こそ瓜二つなのだがよく見ると細かい部分が異なっていることに気付いた。具体的には髪の色や瞳の色といった部分である。それを見て何となく察した私は尋ねてみた。
「貴方、もしかして私のドッペルゲンガーですか?」すると相手は肯定した。
「ああ、その通りだ」やはりそうだったのかと納得しつつ今度はこちらから話しかけた。「それで、何の用なんですか?わざわざ会いに来たということは何か用事があるんですよね?」そう尋ねると奴は頷きながら言った。
「もちろんだ、実は頼みがあって来たんだがその前に一つ確認しておきたいことがあるんだが構わないか?」その言葉に頷くと続きを促す。
「では遠慮なく聞かせてもらうがお前は本当に俺と同じ存在なんだな?」
そう言われて一瞬迷ったものの素直に認めることにした。
「はい、そうです」そう告げると奴は大きく息を吐いた後で満足そうに頷いてみせた。それから続けて言う。
「そうか、ならば話は早いな」言いながら近寄ってくるとそのまま抱き付いてきたのだが私は抵抗しなかった。むしろ自分からも腕を回して抱き締めると耳元で囁いた。「ええ、その通りですよ……私こそが本物の貴女です」それを聞いて笑みを浮かべる彼女に対して微笑み返しながら唇を重ねる。最初は軽く触れるだけのキスだったがすぐに舌を絡め合った濃厚なものへと変わると唾液を交換し合いながら互いの口内を犯していく。しばらくしてから口を離すと銀色の橋がかかったのを見て恥ずかしくなったのか顔を赤くしながら目を逸らす彼女に笑いかけてから首筋に吸い付くと舌を這わせていった。時折歯を立てて甘噛みをしながら徐々に下へと向かっていき鎖骨の辺りに辿り着くと強く噛み付いた。痛みに顔を歪めている彼女の様子を見ながら更に力を込めていき少しずつ肉を食い千切っていく。ブチッという音と共に皮膚を突き破る感触を感じた瞬間口の中に血の味が広がりそれと同時に激痛が走ったようで悲鳴を上げていたが無視して一気に引き抜いた。傷口からはドクドクと血が流れておりそれを見た私は恍惚とした表情を浮かべていたのだが、彼女は痛みに耐えかねたのか気絶してしまったようだ。そんな彼女に構わず行為を続けることにするのだった。
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