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ねっけつ!パウマルタン百裂帳!!~時の刻みネギにゅう麵【完結】

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すると答えてくれたのはB君で

「……はい?」突然の提案に戸惑っていると彼は説明してくれた。曰く、彼には特別な力があり、その力を使って異世界へ転生させる事が出来るのだそうなのだ。ただし条件として一つ条件を提示されたのだが、その内容を聞いて私はすぐに了承したのである。何故ならその条件は私にとってとても魅力的だったからだ。それから数分後私は決意を固めると彼に向かって頷いたのだった。それからしばらくして目を覚ました私が最初に目にしたのは知らない天井だった。ゆっくりと身体を起こすと辺りを見回してみる。するとすぐ横に人影を見つけたので話しかけようとした瞬間、いきなり抱きしめられたのである。一瞬何が起こったのか分からず混乱していると耳元で囁かれる声がした。
「良かった……!本当に良かった……!」聞き覚えのある声に顔を上げるとそこにいたのはB君であった。訳が分からないまま固まっていると今度は反対側から声が聞こえてくる。そちらを向くとそこに立っていたのはA君であり、こちらも涙を流しながら喜んでいたのだが私には何が何だかさっぱり分からなかった。そんな私を他所に二人は喜んでいる様子だったのだが、しばらくすると落ち着きを取り戻したらしくこちらを見ながら話し出した。「それにしても心配したんだぞ?急に倒れたと思ったら目を覚まさないんだからな!」
「そうだよ!あれからずっと心配してたんだからね!」そう言う二人に謝る事しか出来ずにいると不意にある疑問が浮かんだので尋ねてみた。
「そういえばここはどこなのかな?」その問いに答えたのはA君だった。
「病院だよ、覚えてないのかい?」それを聞いて思い出す事が出来たのでお礼を言うと続けて質問した。
なぜ病院にいるのか気になったからだ。すると答えてくれたのはB君で、どうやらあの後私は気を失ってしまい救急車で運ばれたらしいのだが、原因は栄養失調だったらしい。その後検査を受けた結果特に異常はなかったそうなのだが、念の為に一日入院する事になったようだ。そして今は翌日の昼だという事を教えてくれた後で二人に感謝の言葉を伝えると、彼らは照れ臭そうにしながらも喜んでくれたので私も嬉しくなったのだが、それと同時に一つの疑問が生まれた。それを尋ねると二人とも顔を見合わせて笑った後こう答えたのである。
僕の名前は中村健斗だ。大学二年生になる僕は今、とある悩みを抱えている。その悩みとは恋人についてなのだが、これがまた難しい問題なのである。というのも彼女は僕以外の男性と話す事が苦手なようなのだ。なので友達と呼べる人がいないらしくいつも一人でいる事が多いのだが、そんな彼女の事を好きになったのだから仕方がないのかもしれない。とはいえこのままではいけないと思っているのも事実だった為何とかしたいと考えていると友人の田中に話しかけられた。
「お前さ、あの子の事好きなんだろ?だったらもっと積極的に行かなきゃ駄目だろ!」そんな事を言われたもののどうすればいいのか分からないと言うと呆れられてしまったのだが、それでも何か良い方法はないかと聞かれたので考えていると一つだけ思いついた事がある。それは僕が告白して恋人同士になればいいのではないかと思ったからである。しかし問題はどうやって彼女に想いを伝えればいいのかという事だったが、それについても既に考えてあった為早速実行に移す事にした。まず彼女を呼び出し二人きりになると思い切って想いを打ち明けたのだが、それを聞いた彼女は不思議そうな顔をした後首を傾げてしまったのである。どうやら意味が伝わっていなかったようで改めて言い直すとようやく理解したらしく顔を真っ赤にして俯いてしまったのでその様子を可愛いと思いながら見つめていると彼女が顔を上げてこちらを見つめてきたので見つめ返すとしばらく沈黙が続いた後に小さく頷いてくれたので思わずガッツポーズをすると笑われてしまい恥ずかしくなりつつもその日は別れる事となった。翌日学校で会った時には普段通りだったので安心したのだが、次の日になってみると様子がおかしかったのである。話しかけても上の空といった感じで返事もどこかぎこちない様子だったため心配になったのだが授業が始まるといつもの調子に戻ったので気のせいだったのだろうと思っていたら放課後になり帰ろうとしている彼女を呼び止めたのだが無視されてしまったので仕方なく帰る事にしたのだが、やはり気になるので後をつけてみることにした。暫く歩いたところでふと気付くとそこは人気のない路地裏だったのだが、その時後ろから声をかけられたのである。驚いて振り返るとそこには見覚えのある男子生徒が立っていたのだ。確か彼は隣のクラスの……そう思った時彼が口を開く。 
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