ねっけつ!パウマルタン百裂帳!!~時の刻みネギにゅう麵【完結】
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ただ、その事を後悔することになるとは、
と聞くと彼は、恥ずかしそうに頭を掻き始めると苦笑いを浮かべるのである。
「……面目ない」
と彼は申し訳なさそうに謝ってきた。
「別に気にすることはないよ。俺も自分が誰なのかわからないくらいなんだからさ」
そう言って俺が笑うと彼は、どこか納得いかない様子であったがとりあえず俺の話に合わせてくれた。
「まあ……あんたがそう言うならそう言うことにしておくよ」
そんなやり取りをしていたら、
「お二人とも仲が良いんですね」
と言い、女性はクスッと笑ったのであった。……
それから俺達は三人で話を続けたのだが、その中で俺達二人が過去に行けるという話をすると、女性は驚いたような反応を見せた。その事に対し俺は不思議に思っていたのだが、
「あ!ごめんなさい。私の知り合いにも同じことを言っていた人がいましたので……」……ということらしい。その事に女性も気づいたようで、「あっ……」というような声を出した。だが、その直後、俺達が過去に行けるという事実に驚いてしまった事を反省するような素振りを見せてきたので、
「いえ、構いませんよ」
と言うことにした。……
ただ、その事を後悔することになるとは、この時の俺は予想していなかったのである。……
そして俺達の話を聞いた彼女は、しばらくの間は驚きを隠しきれない様子だったが、やがて落ち着きを取り戻すとその話を真剣な眼差しで聞き続けていた。
「なるほど。あなた方は過去に行くためにこの時代にやって来たということですか」
と彼女が確認してくると、俺は黙って首を縦に振ってから「はい」と答えた。すると、今度は彼女が口を開いた。
「それにしてもすごいですね。本当にそのようなことが本当にあるなんて信じられない話です」
「まぁ普通はそうでしょうね」
と俺が答えると、続けてこう言ったのである。
「私としては是非、その力を使って過去の世界を救ってほしいと思いますが、いかがでしょうか?あなたほどの力があればきっとできますよ」
と言ってきたので、思わず耳を疑ってしまったのだが、さらに続けてこんなことまで言ってきたのだ。それを聞いた瞬間、この人は頭がおかしいんじゃないかと思ってしまった。
なので、そのことを彼に伝えようとしたのだが、
「それは無理ですよ」
と言うと彼も納得したらしく、素直に諦めてくれたのだった。
その後しばらくしてから別れることになったのだが、その際に彼がこんなことを言い出したのである。それは次のような内容だった。曰く、俺には不思議な力があるみたいなんだよ。だからもしよかったらなんだけど、俺の力を試させてもらえないかなと思ったんだけどダメかな?
「それってどういう意味なんですか?」と聞いてみたら、それについて説明するにはちょっと時間がかかるんだけどいいかと言われたので俺は頷いたら彼は説明を始めてくれた。まず始めに彼はこう切り出した。実は俺ね……、相手の心の中が読めるみたいなんだよね?まぁ厳密に言えばちょっと違うんだけど……。例えばの話だけど、
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