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イタリアの忍法でぱっちり治す!ミウダウモンの眼精疲労(WEBスペシャル!)【完結】

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我々の敵が現れたからであると答えた。

「あぁ、それはですね。あなた方が通報された直後だったのです。その瞬間、私のスマホに着信がありました。その電話の内容は私の雇い主が何者かによって襲撃されているという内容でした。その時、私には二つの選択肢があったのです。このまま通報を続けてこの店を閉店させて身を隠すか、それともあなた方を連れて行って共に逃げるか、私は後者を選んだ。何故ならこの店を失うわけにはいかないからなんです。しかし、私はその選択を間違っているのではないかとずっと考えていました。しかし、あなた方のおかげでその迷いが晴れた気がします。感謝しています」と彼は私に言った。
私は彼に言った。「私達は何もしていないと思いますが」
すると彼は私に向かって微笑むと、
「いえ、あなた方は私にとってとても大切な存在です。私達は同じ目的のために協力している仲間ではありませんか」
私は言った。「そうですか」
すると彼は私に向かって言った。「これからは、お互いに協力し合っていきましょう」
私は答えた。「はい」
そして私は考えた。「これは何だ?」と。
私は目を覚ますと辺りを見渡した。
そこはどうやら地下室のような場所で私は拘束されていた。私は手足を動かそうとしたが動かない。そこで、自分の腕を見ると鎖がついている事に気がついた。
私は何とか抜け出そうとするがうまくできなかった。すると突然声が聞こえた。聞き覚えのある声だと思ったら佐々塚であった。
彼が言うには今回のことはすべて自分の意志ではないと言うのだ。自分はあくまでも雇われただけであって依頼の内容については一切知らされていなかったという事である。それを聞いて私はホッとしたのだが次の一言で安心することが出来なくなった。佐々塚は私を殺せば開放してやると言ったのである。そしてそれを実行する為に部下の男達が部屋の中に入ってくるのだった。その中には佐々木の姿があった。
佐々木が言うにはこれから我々は戦闘を行う必要があるとのことだったが意味がわからない、何故戦うのかという問いに対しては我々の敵が現れたからであると答えた。しかも相手は武器を所持しているという事で彼らは防弾ベストを着用して武装していたのである。また彼らが所持する武器も本物であるということであった。またそれらを使って私達を殺そうとしていると言ってきたのである。また、我々を殺した後には死体処理を行って何事もなかったかのように日常に戻る予定であるとも言っていた。またその際に目撃者が出ないようにしなければならないことも重要視しているらしい。そのためにこの場所を選んだのだと説明されたが、どう考えても理解不能な理由であるとしか思えなかったし、何より意味が分からなかった。しかしそんなことを言っても無駄なのだろうとも思ったし、どうせ抵抗したところで意味がないであろう事も予想がついたため、ここは素直に彼らの言うことに従うことにしてその場に留まる事にしたのだ。そしてしばらくすると扉が開き二人の人物が部屋に入って来た。一人目は初老の女性であった。彼女はスーツ姿でサングラスをかけており片手に鞄を持ち、もう片方の手にはアタッシュケースを持っていた。二人目は若い男性であり身長は高い方だろうと思う。黒いスーツに白いシャツを着込んでおり右手には拳銃を握っているようだったがそれを隠そうともしないのは少し問題があるのではないだろうかと思う反面こういう状況に慣れているのかもしれないと思い直すことにしたのであった。女性は部屋の中央まで歩いてくるとこちらの方を向いて話し始めた。どうやら彼女が今回起こった事件に関して説明するためにやって来たのだということがわかったのだが、その話し方はかなり機械的というか感情を感じさせない冷たい口調のように感じたが特に不快だとは思わなかったので気にしなかった。それよりも気になることがあったからだ。というのもこの部屋の中で椅子に座っているのは私と彼だけなのだ。他の者達は床に座って壁にもたれかかっているだけだったのだから、私だけ椅子に座るというのは何だか居心地が悪いような気がしていた。 
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