イタリアの忍法でぱっちり治す!ミウダウモンの眼精疲労(WEBスペシャル!)【完結】
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なぜそのような行動を取ろうと思ったのかは自分でもよくわからない。
そして私は仕方なくその場から移動することにした。
しばらく歩いていると、どうやらここは二階のようだ。
そして階段を見つけると、私はそれを降りていく。すると目の前に扉が現れる。私はその扉を開けるとそこにはまた別の部屋があった。どうやらここはマンションの一室らしい。私はその部屋に入るとそこには机と椅子が置いてあった。そしてその先には扉が見える。私はその扉を開けると、そこには大きなモニターとたくさんのパソコンが並んでいた。
そしてその前に一人の男が座っている。
その男は言う「おぉ、やっと来たか」
「あんたが俺をここに閉じ込めたんですね」
「そうだ」
「目的は何だ」「君の協力が欲しい」
「はぁ?俺はそんな事しない」
「まぁそう言わずに」
「それにしても随分と汚い場所に住んでますね」
「そうか?結構気に入ってるんだけど」
「そうか?汚いですよ」「そうかなぁ?まぁ確かに君の住んでいる所に比べたらそうかもしれないけど、僕はこの生活スタイルが気に入っているんだよなぁ、だってほら、なんかさ、楽しそうじゃん?」
「そうかも知れませんねぇ、でもやっぱりこの部屋は汚いと思うんですよね、もっと綺麗な所で暮らしましょうよ」
「そう?僕には分からないな、君はどう思う?」
「そうですね、この部屋はゴミだらけだし、ホコリもすごいし、ゴキブリとかもいるかも知れない、最悪です、こんな部屋で暮らすのは絶対に無理です」
「そうかい、ところで僕の話を聞いてくれる?」
「聞いてあげなくもないです」
「実はお願いがあるんだけどいい?」
「内容によりけりです」
「いやいや、簡単なことだよ、今、僕は困っていてね、君に協力して欲しい事があるんだ」
「どんなことでしょうか?」「あー、その、あれだ、そう、この前の件でちょっと問題が出てきてしまったんだ」
「なんのことでしょう?」
「あー、その、なんだ、えっと、あれだ、その、だからその、そう、この前、一緒に海に行っただろ、その時に撮った写真が流出してしまったらしくて、それをなんとかしたいと思っていてだな」
「はぁ?」
「それで、その、つまり、どうしたら良いのかわからなくて、とりあえず、この場は、その、そういう事にしておいてくれないか?」
「はぁ?」私は呆れてしまった。すると男は私に近づいてきて私の手を握った。
「頼む」
私は思った。こいつは何を考えているのだろうか?しかし、ここで断れば何をしてくるかわからない、私はそう判断すると男の要求を飲むことにした。
「わかりました、その、そういう事にしておきます」
すると男は笑顔になった。
「ありがとう、助かるよ、本当に良かった、これでどうにかなりそうだ、うん、これはもう解決したようなものだよね、よかった、ほんとうに」
私はその言葉に引っかかった。
「どういうことですか」
しかし、私の質問に対して、男は少し困っているようだ。しばらく黙り込む。何か考えている様子なのだが答えてはくれなかった。そして男は言った。
それは奇妙な話だった。私は最初その話を疑ったが目の前にいる男の真剣な顔を見て本当ではないかと思えてきたのだ。しかしそれでも信じられない話だったし、仮に真実であったとしてもそんなことが実際に起こりうるものなのかと思うと、ますます信じがたい思いになる。
私も自分の身に起こっていることでなければ絶対に信じることができないだろうとさえ思うほどだったのだ。だが私は目の前の男から感じ取ったものが、この話を信じさせるだけの力を持っているということを感じていた。だからこそ、
「そうですね」と言った。
「そうかい、いやーよかったよかった」男は心底ほっとしたようで、表情を和らげた。そして、そのまま私を残して立ち去ろうとしたので、思わず声をかけてしまう。なぜそのような行動を取ろうと思ったのかは自分でもよくわからない。
「あの、どちらへ行かれるんですか?」
男は振り返ると私に向かって笑顔を見せた後こう言った。
「ああちょっとそこまでだよ」とそれだけ言って歩いて行く男の姿を見ながら私は何も言わずに男が消えた方へと歩き出す。
「おや?どうされましたかな?」
「すみません。私にも同行させてもらえますか?」と私がいうと店主は少しだけ困ったような顔をしてこちらを見てきたので、私は言葉を付け足す。
「えっと、さっきの人が心配なので……もし何かあるなら放って置けないですし、だから一緒に行きたいなって思いまして……」
「あぁそういう事でしたらわかりましたよ、ただ危険かもしれませんので私の側を離れないようにして下さいね」と言ってくれて、それから私は店主と一緒に彼の後についていった。
「どうしてこのタイミングだったんだろうな」と私が疑問に思って聞くと、
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